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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos45-A空翔ける騎士/蘇る闇の欠片〜Fragments〜
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ほどの初撃――断空拳もそうだったがイングヴァルトの拳打は、足元から練り上げた力を拳に乗せて打つようだ。ならば「ぅあ!?」その拳打の要で足をどうにかすればいい。足払いを掛けてあの娘の体勢を崩してやる。
「せやぁっ!」
「ぐっ・・・!」
遠心力を乗せた回し蹴りを、体勢を崩したままのイングヴァルトへ繰り出すと、この娘は私の蹴りを両腕で防御はしたが、踏ん張りきれずにさらに後ろによろけた。ここで「レヴァンティン!」のカートリッジをロードし、刀身に炎を噴き上げさせる。
「紫電・・・一閃!!」
イングヴァルトを袈裟斬りする。欠片か本物かはどうかまだ判別が出来ぬため、可能な限り手を抜いたことで、「何のつもりですか・・・?」肩から脇腹へと走る防護服の損傷を撫でていた娘から非難の視線を受けることとなった。手応えからしておそらく欠片なのだろうが、今一つ確信が持てないな。
「真剣な決闘で手を抜くなんて・・・!」
「すまんな。お前の正体が判らぬのだ。イングヴァルト。お前の目的はなんだ?」
欠片であれば僅かばかりの記憶の混濁があるはずだ。イングヴァルトは「強さを知るためです」とハッキリとした口調で答え、宙を蹴って向かって来た。“レヴァンティン”を振るい「陣風!」衝撃波を放つ。宙を蹴って跳躍することで躱し、弧を描きながら落下してくるあの娘は「せぇぇい!」落下速度を乗せた拳打を打って来たが・・・
(高町と戦った時より随分と弱くなったな・・・)
“レヴァンティン”の腹で受け止めてそのまま拳を外側へと払い退け、上段蹴りで蹴り飛ばす。イングヴァルトはまた両腕で防御し、焦りを見せながらも姿勢制御を行い、宙に留まった。飛行すらも危うい状態だな。明らかに高町と戦っていたイングヴァルトより格が落ちている。となれば、あの娘は欠片となるだろう。
「列強の王たちを全て打ち倒し、本当の強さを手に入れ、ベルカの天地に覇を成す。それが私の目的・・・です。古きベルカの名のある王すべてよりも、覇王が最強であると証明できれば・・!」
「・・・お前がいつの時代の者かは判らんが、ベルカはすでに終わりを迎えた。王たちもすでに存命していないだろう。・・・っ。まさか、末裔を狙っているのか? だとすれば止せ。そのようなことをしても、お前の目指す強さは見つからん」
「っ!・・・判っています。それでも・・・弱いままじゃ、誰も守ることが出来ないから・・・!」
悔しげに、そして悲しげな瞳を見せる娘だ。どういった理由でその道を選んだのかは知らんが、私に出来るのはこの悪夢を終わらせてやることだけ。ならば。
「王ではなく騎士な私だが、それでも今のお前以上には強いと自負している。付いて来い。陸に降り立とう」
眼下に広がる荒野へと降下していくと、イングヴァ
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