第一部 学園都市篇
断章 アカシャ年代記《Akashick-record》
??.----・error:『Nyarlathotep』V
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──『グロ注意! 能力者による激ヤバ虐殺画像!』と銘打たれたソレ。
携帯の画像のようで、酷く解像度は悪い。しかし、その中央。悲鳴と怒号に包まれた路上で……まるで『見えない獣』にでも貪り喰われるように体を欠損させていき、最期には消えてなくなっていく男の姿。
「新聞にも載った事件だ……分かるか、明るみに出たんだよ、暗部が。暗部にゃ、絶対の不文律がある……それが、依頼は必ず遂行する事だ。過程なんて意味がねぇ、ただ結果を出すだけだ。そうじゃなきゃ、淘汰されんのはこっちの方なんだよ!」
見間違えようもない、その男は────『アイテム』が追っていた、『突貫熱杭』の男。
──マジかよ……“地を穿つ魔《ドール&シュド=メル》”を破壊した後も、暫く生きてやがったのか!
危うく、声を出しそうになるのを耐える。あの下水道の事は、彼女らには一切話していない。科学全盛のこの学園都市において、あんなオカルトは誰も信じないし……何より、他人を巻き込むような事ではない。
まぁ、その所為で今の窮地に陥っているのだから何とも言えないのだが。
「今すぐ、これをヤったクソッタレを見付け出してあたしの前に連れてこい────さもなきゃ腕や脚の一本二本のケジメじゃ済まねぇぞ、このボケナスどもが!」
二撃目に嚆矢を除いた三人の少女らが身を竦ませ、モニターに蜘蛛の巣状のヒビが走る。『大した腕力だ』とか場違いな事を思いながら、自身に『話術』のルーンを刻んで。
『まぁまぁ、そう簡単に行かないのが暗部だニャア。こういう時は執着せずに心機一転、別の仕事に掛かる方がいいナーゴ』
「アァん? おいおい、よっぽど死にてぇのかクソ猫……!」
「ちょっ……なに口答えしてんのよ、アンタ?!」
「超黙ってください、死ぬ気ですか!?」
命知らずにも肩を竦め、真正面でへらへらと。嘲笑染みた覆面のまま、血涙を流す瞳と乱杭歯の顎を歪めて。沈利の睨みを一身に受けながら。
フレンダと最愛の諌める小声など、息を呑む離后などに見向きもしないままに。
『死にたくないからだニャア。こんな事が出来る能力者は、オイラは一人しか知らないし────コイツは確か、『スクール』からの脱走者なんだったナーゴ?』
「……チッ、そうか、そうだったな。コイツは、『スクール』の一人だった」
そこまで口にしたところで、沈利は忌々しげに吐き捨てた。性悪猫の口車に乗せられて、麦野沈利は『敵に回そうとしている相手』を思い出して。
『そうだニャア、こんな事が出来る能力者は────第二位以外に、オイラは知らないナーゴ』
「分かった分かった、分かったって……クソが、滝壺!」
「あ、うん……これ、今回の」
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