第四話 疾風の餃子修行
[1/6]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ある日、天龍と龍田それに第六駆逐隊の面々が遠征から帰って来ると・・・
「済まん、島風!」
「元気出して!!」
「まあ、相手が悪かったんだよ。」
提督ののぞみと艦娘達が一斉に島風を慰めていた。
「あの、一体何があったんすか?」
そこで、天龍は手近な所に居た不知火に聞いてみた。
「それがですね・・・」
遡ること半日ほど前、のぞみが鎮守府の廊下を歩いていると・・・
「あなたって遅いのね!」
「駆けっこでも私が一番だよ!!」
島風と白露が駆けっこをしていた。
「こら!廊下を走るな!!」
のぞみが注意するが、二人はそれを無視して走って行った。
その後昼食の時間、のぞみは食堂で空いている席を探しながら愚痴っていた。
「全く、島風には困ったものだ。」
「司令、どうかしたの?」
すると、駆逐艦の陽炎が席に座りながら声を掛けて来た。その隣には姉妹艦の不知火も居る。
「陽炎に不知火か。実は、また島風が廊下で駆けっこをしていてな。今回は白露が相手だったよ。」
「そうなの。あ、隣空いているから座っていいわよ。」
「ああ、そうさせてもらおう。」
陽炎の言葉に甘え、のぞみは彼女の隣の席に腰を降ろした。
「しかし、あの子を見ていると初代E2とE3を思い出すな。」
「E2とE3?」
「司令のお仲間ですか?」
初めて聞く名前に陽炎と不知火は首を傾げる。
「ああ。E2は長野新幹線で、E3は昔秋田新幹線だったんだ。で、この二人はスピード狂な上ライバル同士だったから、いつも仕事中に競争をしては怒られてたんだよ。」
「それは困った方達ですね。」
のぞみの話を聞いて苦笑する不知火。そんな中、陽炎が彼に言った。
「でも、司令も新幹線なんだから、なんだかんだ言ってスピードには自身があるんでしょ?」
「まあな。昔、超古代文明の遺跡の罠のセンサーを掻い潜る為に、時速400km以上を出した事もあったな。」
「時速400km!?」
「最新の新幹線よりも速いじゃない!?」
のぞみの口から出た驚異の速度に不知火と陽炎は驚愕する。
「まあ、私ももうそろそろ年だからまた同じ事をやれと言われても無理だがな。しかし、それでもそんじょそこらの輩には負けたりはしないさ。」
そう自身満々にのぞみが言った時だった。
「なら、私と勝負してみる?」
いつの間にか彼の後ろに島風が立っていた。
そして、昼食後。
「やれやれ、まさかこんな事になるとは・・・」
のぞみは列車形態で海沿いの線路の上に居た。さらに海の上には島風の姿もある。
「お互い、手加減無しの全力勝負だ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ