第四話 疾風の餃子修行
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皿に盛り付けてのぞみ達の前に出した。
「はいよ。餃子四人前お待ち!」
「では、いただきますね。」
出て来た餃子を早速食べ始める赤城達。すると・・・
「これは!?パリッと焼き上げられた皮の中に肉汁が閉じ込められ、さらにひき肉と混ぜられたキャベツのみじん切りがしっかりと歯ごたえを出している!!」
「さらに腕を上げたな。流石だな、つばさ。」
「餃子で悟りを開いたなんてバカみたいな話だと思ったが、少なくとも餃子名人ではあるみてえだな、あんたの師匠は。」
「当たり前だろうが。」
皆の好評に自慢げなつばさ。そして、島風もまた・・・
「美味しい・・・」
つばさの餃子に感動していた。
「感動したか、嬢ちゃん。なら、お前も弟子入りしてみるか?」
「え?」
「なあに、昔の俺と同じ悩みを持つ嬢ちゃんを応援したいってだけのちょっとしたおせっかいだ。どうだ?」
「でも・・・」
つばさの問いに島風はのぞみの方を見ながら悩むそぶりを見せる。そんな彼女にのぞみはこう答えた。
「安心しろ。君が餃子作りの修行をしたいと言うのならちゃんと許可を出してあげるさ。」
「司令官・・・分かりました。私、餃子作り始めます!!」
そして、島風の餃子修行が始まった。
餃子の作り方はまず、野菜をみじん切りにし、それをひき肉と混ぜてタネを作る。それを皮でつつんで焼くと言うものだ。
単純な作業なので簡単だと思われるが、単純だからこそ奥深いものがあるのである。ゆえに、一朝一夕でマスターすることは出来ないのだ。
「ダメだダメだ!!!」
島風の作った餃子を食べたつばさが叫ぶ。
「お前の作った物は材料も作り方も餃子とほとんど同じだ。だが、こんなのは餃子じゃない!!」
「じゃあ、どうしろって言うのよ!!」
「そんなのは自分で考えろ!!」
「そんな事、言ってくれなきゃわかんないよ!!!」
そして、島風は店を飛び出してしまった。
店を飛び出した島風は近くの公園のベンチに座っていた。
「そもそも、餃子の修行なんてしているのがおかしいのよ。私は艦娘なんだから、こんな修行より深海棲艦と戦う為の演習をするのに時間を使った方が有意義に決まってるわ。」
「それはどうでしょうか?」
そんな時、彼女の背後から姿を現したのは赤城だった。
「赤城さん!?」
「あなたは本当にこの修行が無意味だと思ってるのですか?」
「当たり前でしょ。」
「なら、その手に握っている物は何?」
「え?」
赤城に指摘され、島風は自分が手に握っている物を見た。
「こ、これは!?」
それは、彼女が無意識に落ちて来た葉っぱを餃子の形
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