第四話 疾風の餃子修行
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からね!!」
「分かっているよ。」
叫ぶ島風に対してそう返すと、運転台の窓を下にさげる。
「それじゃあ、位置について・・・よーい、ドン!!!」
そして、審判訳の陽炎が主砲で空砲を撃つと二人は一斉にスタートした。最初はゆっくりと動き始めたのだが、徐々にスピードを上げて行く。
「絶対負けないよ!!」
「悪いが、私にも超特急としての矜恃くらいはある。勝たせてもらうぞ!!!」
そうやって互いを挑発しながら、二人の姿はどんどん陽炎から遠ざかって行った。
「やれやれ。それにしても、あんたがこんな勝負をする事を許すなんて、どう言う風の吹きまわしよ。」
二人の姿が見えなくなってから、陽炎は隣で立っていた不知火に尋ねた。
「私も島風の駆けっこ好きには少し手を焼いていたのですよ。今回の勝負は島風にとっていいクスリになるハズです。」
「え?それってどう言う意味?」
「島風の最高速度が40ノットなのに対し、司令の最高速度は時速270km。勝負の差は歴然です。」
そう不知火は自慢げに説明するが、陽炎はよく理解出来なかった。
「ごめん。ノットで言ってくれないとわかんない。」
「仕方ないですね。1ノットは1時間で1海里、つまり1.852kmを進む速度です。なので、司令官の最高速度をノットで換算すれば・・・およそ146ノットと言う事になりますね。」
「・・・・・・へ?」
「と言う訳です。」
「いくらなんでもやり過ぎだろ、そりゃ。」
不知火の説明を聞いて天龍は呆れながら言葉を返した。
「島風ちゃん、大丈夫なのですか!?」
一方、第六駆逐隊の面々は島風を慰めるのに参加し始めた。
「司令官ってさ、凄く速いんだよ・・・あっという間に見えなくなっちゃってさ・・・」
「気にしちゃダメよ島風!あなたは船で提督は夢の超特急なんだから勝てなくても仕方ないわ!!」
「ぎゃふん!!?」
「って、あれ?何で!?」
「暁姉さん。それはフォローじゃなくてトドメだよ。」
「響姉さんの言うとおりよ。」
「はわわ〜!島風ちゃん大丈夫なのですか!?」
が、暁がトドメを刺してしまい、状況はさらにややこしくなってしまう。そんな中、一人の艦娘が名乗り出た。
「ここは私、一航戦赤城にお任せ下さい。」
そして、赤城は島風を無理矢理引きずってある場所に連れて来た。そこは・・・『餃子専門店 山形の翼』と言う店の前だった。
「なあ、赤城。何で餃子屋なんだ?」
心配なのでついて来たのぞみが赤城に聞いた。
「このお店、最近凄い話題なんです。美味しい物を食べればきっと元気が出ますよ。」
「いや、そんな単純な話じゃ
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