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Element Magic Trinity
そして、彼女は
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なかったけれど、あの氷に触れた時の温かさに似た何かが感じられた。




初めて、誰かの傍にいたいと思った。
この人の力になりたいと、久々に願った。
たとえ、それで今の居場所を失っても構わないと思えるほどに。





だけど、今の少女は青年の横には立てない。立っては、いけない。
罪で汚れた自分が横に立つなんて、と少女は思う。


それでも彼は、彼等は、少女を拒まなかった。
それがたとえ情報を得る為だけであったとしても、少女はそれが嬉しくて。
嬉しかったから、そんな彼等の為だから、少女はその決断を自分で自分に突き付けた時、微塵も迷わなかった。

(今の私に、師匠を師と仰ぐ資格はない)

きっとこの選択肢を望めば、少女はまた全てを失うだろう。振り出しに戻って、もう1度サイコロを振り直す事になるのは目に見えている。
だとしてもきっと、こちらを選んだ事を少女が悔いる事は一生ない。いつまでだって、この選択は正しかったと思うはずだ。

(だから、やるんだ)

彼の為に、彼女の為に、そして―――――ここまで共に行く事を、言葉に出さなくとも認めてくれた、“師匠”である彼の為に。
何度だって失った。もう失う事には慣れている。失う、という事に関する感覚が麻痺しかけている程に。

(私にしか、出来ないんだ)

闇ギルドでは、同じギルドの中でもメンバーの繋がりは“同じギルドの構成員”程度でしかない。
失い続け、常に誰かを憎み続けてきた少女にとって、それは知らない繋がりだった。
温かくて、優しくて、すぐに切れてしまいそうな細い繋がりなのに、どんな魔法を使ったって―――――自律崩壊魔法陣でだって切れないであろう繋がり。
彼等はその繋がりに、少女を入れてくれた。信じて、頼ってくれた。

(――――――師匠)

敵だから、一緒に行くのを拒む事だって当然出来た。必要な情報を得て再び一撃与える事だって、彼には出来たはずなのに、彼はそれを選ばなかった。
勝手な師匠呼びだって、文句は言いつつも毎回返事をしてくれて。
少し暗い顔をしていると、大丈夫か?と心配してくれて。
その全てが嬉しくて、そんな善意を自分に向けてくれるのがどうしようもなく申し訳なくて。

(私、やるよ)

だから、変えるのだ。自分を、自分の手で。
彼からの善意を真っ直ぐに受け取れるような自分になる為に。
躊躇いも迷いもなく、弟子として師匠の横に立つ為に。

(弟子として、私が師匠を救うよ。その代償が、全てを失う事だとしても)












耳を疑う、とはこういう事なんだ、とミラは思った。
現在の状況をゆっくりと確認する。まず、今ミラは恋人であるアルカに抱きしめられている。更にここは敵のアジト
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