暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜狩人と黒の剣士〜
ライト:一回戦
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呼び出すと、針金の様な指がDブロックを叩く。そこだけが画面一杯に広がる。もう一度叩く。更に真ん中がズームする。
すると、そこには【Raitoroob】と名があった。
指を僅かに動かし、再びーーーーーー声。
「この、名前。あの、動き。………お前、本物、なのか」
すると、俺の体に雷が走るような感覚が襲った。
間違い無い。知ってる。こいつ、SAO生還者か!?
そうでなくては説明できない。<ライト>と言う名前の出自。俺の身体能力。その両方を知る事を。
そして、奴の細い腕から、何かのタトゥーが覗き、それを見て驚愕した。
図柄は、カリカチュライズされた西洋風の棺桶。蓋には、ニタニタと笑う不気味な顔。そしてその蓋は少しだけずらされ、内部の暗闇から白い骸骨の腕が伸びて、見るものを手招きする。
かつて、SAOで空白の一年間、俺が在籍したギルドの紋章。
<笑う棺桶>のエンブレム。
俺は逃げ出したい気持ちを押さえ、そいつを見る。
「誰かと勘違いしてるんじゃないか?俺は本物とか良く解らない」
すると、奴は言う。
「……なら、良い。でも、名前を、騙った、偽物か……もしくは、本物、なら」
後ろに振り向きながら、最後の一言。
ーーーーーー何時か、殺す。
奴はそう言うと、俺の視界から消えた。
俺はその場に膝から落ちて、震え出す。
閉じた瞼には、確かに見えた、小さなタトゥーが焼き付いて離れない。
笑う棺桶。あのエンブレムを使用していたのは、たった一つしかない。
殺人ギルド<ラフィン・コフィン>。
俺は近くにある椅子に、震えながら座り、倒れ込んだ。
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