6部分:第六章
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第六章
「それじゃあ今からな」
「よし、それじゃあ」
「その娘何処にいるんですか?」
「今ここにいるんですか?」
「入ってくれ」
先生は教室の入り口に顔を向けて告げた。
「今からな」
「はい」
こうしてその娘が入って来た。するとだった。
その娘を見てだ。明信が思わず声をあげてしまった。
「えっ、まさか」
「嘘っ、この学校だったの」
摩耶だった。彼女も呆然として言うのだった。
「それでこのクラスだったの」
「あれっ、知り合い!?」
「二人共ひょっとして」
「知り合いだったんだ」
周りは二人の言葉を聞いてこう言うのだった。そうしてだ。
そのホームルームのあった日の放課後にだ。二人は話をした。まだ空も海も青い白い砂浜を歩きながらだ。話をするのだった、
「いや、驚いたよ」
「私も」
明信も摩耶も呆然としながら話すのだった。
「こんなことになるなんてな」
「一緒のクラスになるなんてね」
「僕もさ」
まず言ったのは明信だった。
「今凄い驚いてるんだけれど」
「だからそれ私もだから」
「そっちもなんだ」
「そうよ」
摩耶は砂浜を明信と共に歩きながら答える。
「心臓が飛び出るかと思ったわ」
「何か大袈裟だね」
「大袈裟じゃないわよ」
こう返す彼女だった。
「本当に驚いたんだから」
「だからそれは僕もだよ」
「あんたもなのね」
「そうだよ。それでさ」
「ええ、何?」
「夏休み途中からいなくなったけれど」
彼女にこのことを話すのだった。
「それはどうしえなのかな」
「ああ、それはね」
「何かあったの?」
「島に帰ってたの」
摩耶は明信に顔を向けて話した。今も実に日によく焼けた顔をしている。
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