騒がしい春の協奏曲(四月)
第一章 小問集合(order a la carte)
第三話 Road to Elysion T (楽園への道1)
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気にさせる、実に巧妙な演説。
「ならば、ダメもとでやってみようじゃないか。俺たちで学力が全てじゃないことを示してやるんだ!!」
「「「応っ!!!!」」」
「目標は打倒Aクラス、貴様等やるぞ!!」
「「「「応っ!!!!!」」」」
その時Fクラスは一つであった。
高見から見下ろしている気になっている僕を除いては。
新学期そうそうに試召戦争の宣戦布告が行われたことは、すでに学校中の噂になっていた。
2Fが2Dへ召還戦争に戦争を吹き掛けた、というもので宣戦布告に赴いた吉井明久がぼろ雑巾状態で戻ってくるという面白……、こほん、事態にクラスメイトたちは皆一応に(笑いを堪えるため)俯いた。
昼休みが始まって早々に災難にあった吉井は、心底疲れたという様子で坂本に尋ねた。
「雄二、言い訳は?」
「予想通りだ。」
「雄二ぃぃいぃ!騙したなぁ!!」
そう言って坂本に飛びかかる吉井を、坂本はクラスの成績一覧を読むのもやめずに片手で吉井の脇を殴りつける。
ぐはっと呻き宙を飛んだかと思うと、地面に叩きつけられ目を剥いている吉井。
秀吉を含めたクラスの殆どが放置をしている、まるで大きなゴミが増えた程度にしか思っていないような。
「本当にバカじゃの。」
「……学習しない。」
頷き合うムッツリーニと秀吉。
「千早なら顔を変えて介護するかと思ったんだけど、しないんだ。」
「……私も、吉井君のクラスでの扱いがだんだん解ってきましたので。下手に手を出して懐かれてしまうのも皆さんのご迷惑になるでしょうから。」
そう言って島田さんの顔を覗くとそっぽを向かれてしまった。
照れているのか、ばれてしまったことを恥ずかしく感じているのか。
「つい最近来た千早にさえバレてるのに、どうして肝心のアキには伝わらないのよ。」
それは吉井がとんでもなく鈍いからではないかと答えかけて、そのことを彼女も十二分に知っているからこそ、自分を見て貰って欲しくてツンが先走ってしまうのだろうと思えた。
物言いたげな表情で吉井の倒れた方を見つめる彼女の目線の先には、いまだ倒れている吉井と。
「あの、明久君。大丈夫ですか?」
状況に適応できずにいる姫路さんが吉井君の元に駆け寄るか、どうするかで右往左往している。
そんな姫路さんのことを、吉井君が拝みそうになっているのも笑いをさらに誘う。島田さんにとっては目下のライバルの行動が気になってしまうらしい。
「作戦を考えながら昼を食うか。屋上に行くぞ、妃宮も来い」
「畏まりました。」
クラスを出ていく坂本に弁当をそれぞれ持ってついていく僕たち。
背中から恨めしげな声が聞こえた気がした。
「僕たちは本当に友達?週七回ほど気になるんだけど……」
問題
英語
次の文章を日本語に直しなさい。
The smell of
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