19ーカッコイイ11発目
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少し離れた物陰でシノンを降ろすとシノンはとても震えていた。
「どうしたの?…もう怖くないよ?」
「ごめん…なさい…。」
「え?」
シノンは泣きそうになりながら言葉を紡ぐ。
「私…スノーを撃とうとしたの…」
「なんで?」
僕はそんなシノンの頭を撫でながらシノンが座っている隣に座る。
「…強くなりたくて…それで…スコープ越しから…スノーを見てたら…スノーを撃ったら強くなれるのかな…って考えたら…。」
「なるほど…」
僕はシノンに言葉をかけようとすると。
「あ、スノー。」
「お、キリトおかえり。」
キリトが物陰にやって来た。僕はいつも通り笑顔で。
「キリト。銃士Xさんは?」
「ああ…あれは死銃じゃなかった。女の人だったからな。」
キリトはげんなりして現状を報告する。
「なるほどね…僕は死銃さんと一戦戦って来たよ。」
「えっ??」
キリトは驚いた顔をする。
「そうそうそれで…??」
その瞬間。
キリトはライフルで肩を撃ち抜かれていた。僕の後ろの路地から銃弾が飛んできた。
まさか…。
「やったのは黒の剣士だけか…。」
そうして暗闇から出て来たのは死銃…赤目のザザだった。
まさかあのワイヤーを短時間で…??
「くっ??」
「キリト!」
「俺は駄目だ…。スノー…時間をかせぐから逃げろ??」
「でも??」
キリトは珍しく怒鳴りながら。
「いいから逃げろ??…お前の彼女がヤバイんだぞ??」
ハッとしてシノンを見ると地面に横たわって震えていた。
「あ…あ…??」
「シノン??…くっ??分かったキリト!」
「あとこれを持っていけ!」
キリトが後ろ向きで投げ渡したのはキリトが使っているビームサーベルだった。
「さっき拾ったんだ!もうHPが1割しかない俺より使えるだろ??」
キリトはもう一本のビームサーベルを出し構える。
それを見て死銃はくつくつと笑い。
「黒の剣士もここまでか…?」
「ここまで?違うな!」
キリトはそのまま構えながら言葉を紡ぐ。
「スノーは…あの世界で命をかけてでも俺達を現実に帰そうとして犠牲になった。」
ーーーエンドロールはどの曲で?ヒースクリフ??ーーー
あの頃の僕の言葉がフラッシュバックする。
「あの時スノーは言った。
『俺が死んでも音と未来への思いは残る!』
って。だからここでゲームオーバーになっても俺の思いは残るんだ??」
「詭弁だな…」
「ああ…死銃お前
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