19ーカッコイイ11発目
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「…なぜ追いついた…?」
死銃は驚いた顔で僕を見てきた。
「何故追いついた?そりゃあもちろん…」
僕は右手を背に隠し、左手人差し指を突き出し。
「僕はSAO時代から『風』と呼ばれていてね?
…風は囚われないから風だ。」
この時の沈黙を僕は生涯忘れることはないだろう。死銃も、シノンもポカーンとしている。
「…。」
「…。」
「…。お前は『音の死神』だろ?…スノードロップ。」
死銃のボソッとしたツッコミが沈黙を破る。
「ん…?冗談が通じないな…?まあ、それは冗談。本当はね…。」
「す、スノー…。」
シノンが麻痺で横たわっているのでシノンを抱えて。もちろんへカートも忘れない。部屋を出て行こうとする。
「まったく…こんなにボロボロになって…。」
「待て…貴様を…逃がすと思うか…?」
死銃が今度はエストックを取り出す。
…やはりあいつか。ラフコフの中でエストックを使っていた強いプレーヤーは奴しかいない。
僕はむーとした顔で。
「逃がしてくれないの?」
「当たり前だ…逃がすとでm…??」
その時死銃はシノンを殺す決定的なチャンスを逃した事を知る。
いつの間にかに死銃の周りにはワイヤーが張り巡らされていた。しかも場所が半壊した室内なので様々な方向から張り巡らされている。
「…??お、お前…。」
「甘いね…。話に夢中になりすぎだよ?それじゃあ僕を絶望させて殺すなんて無理だね。」
「お前まさか…最初の茶番劇の時に…。」
「今頃気づいたの?…それにしても。」
僕は屈託ない笑顔で。
「大方、シノンを死銃で何らかの方法で殺して僕も殺すつもりだったんだろうけど…。ごめんね♪」
「…。」
「あ、シノン大丈夫だよ?僕がいるから…。もう怖くないよ?」
僕はシノンを抱えて。どうやら麻痺は解けたみたいで僕にしがみついてくる。僕はシノンの頭を撫でると冷たい笑顔を死銃に向ける。
「君との決着は後でゆっくりつけてあげるよ。今はシノンが参ってるからね。」
「…。」
「あ、君に朗報だ!ワイヤーはもうストックがないから『楽譜』は使えないよ?やったね!死銃君!」
僕はシノンを抱えて部屋から出る前に一言入れておく。
「んじゃね♪…次会う時までにデュボネ・カクテルでも飲んておきなよ?
…君の名前にそっくりだからね?」
「お、お前…!俺の…名前も…!」
「ハハッ!ありゃありゃ?どうやら君が逆に追い込まれたね…。
じゃあね?」
僕は悠然と部屋を出て行く。
デュボネ・カクテル。それはカクテルドリンク、ザザに良く似たカクテルドリンク。
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「スノー…」
さっきの場所から
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