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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos44降臨/砕け得ぬ闇〜System:Unbreakable Dark〜
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。わたしの疑問に「そうだ。奴は勘違いしたのだろうな。何せ、砕け得ぬ闇を知らなかったのだからな」って口端を上げて王さまは答えた。

「砕け得ぬ闇を既知できずにいた以上、それまで自らを脅かしていたナハトヴァールを闇と認め、そう決めつけることしか出来なかった。ゆえに我らをナハトヴァールの復活を企む者だとした。
ここからは我らの恥部だが、先の起動時、我らは永き眠りから目覚めたばかりで混乱しておったからな。砕け得ぬ闇とナハトヴァールのこと、成すべき目的を少々誤解しておった。笑い話にもならぬ。まったく、我らを永年封じ込めていたナハトヴァールには怒りしか覚えぬわ」

そう吐き捨てた王さまがフッと砕け得ぬ闇に視線を向けて、今までに見せたことのないような表情・・・ホンマに待ち望んでて、やっと願いが叶う、って風な横顔をわたしに見せた。

「永く、それは永く、我らは不遇の時を過ごした。シュテル、レヴィ、アイル、フラム、そして我ディアーチェ。我らは待ち望んでいたのだ。この瞬間を、何者にも縛られず、自由になれるこの日を! ゆえに邪魔をしてくれるなよ、子鴉。我はあの者たちを統べる王として、なんとしてもこの宿願を叶えねばならぬ」

「待って、王さま! 管理局には、システム解析のエキスパートの人たちがたくさん居る! 王さまやみんなを自由にするやり方も、きっと見つかるから!」

砕け得ぬ闇。アレはどう見ても目覚めさせたらアカンやつや。王さまは管理下に置ける自信が有るようやけど、こうゆう場合のソレはフィクションでよく読んだり観たりした、フラグ、ってやつや。

「戯け。貴様の言うそれはいわば虚構の夢物語。闇の書の暴走をこれまで壊すことでしか解決できなんだ公僕風情に、いったい何が出来ると、期待しろというのだ? そもそも、情けに縋って恵んでもらった、他人から与えられた自由など、所詮は仮初のモノ――鳥を閉じ込める籠に過ぎん。真の自由とは、願う者たちが戦い、そして勝ち取ったモノだけよ!」

「王さま!」

「くどい!! それ以上喚いてみろ、子鴉。貴様の生まれ育った街を焼き払ってやるぞ」

あまりに強烈な殺意に「っ!」ビクッと体が震えた。そんで今まで黙っていてくれてたトーマ君がバッとわたしを庇うように前に躍り出た。わたしはそんなトーマ君に「今すぐ避難を」って声を掛ける。

「トーマ・アヴェニールさん、リリィ・シュトロゼックさん。管理局員、八神はやてとして指示します。今すぐこの空域から離脱してください。出来れば、あとで出頭してもらえると嬉しいです」

「『え・・・?』」

振り返ったトーマ君の目をジッと見詰める。先に視線を逸らしてまた王さまに向き直ったトーマ君は「すいません。聴けません」って断ってきた。

『ごめんなさい。八神司令と王様さんの話のほとんど
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