第196話 『極悪十祭』
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こし、不思議そうに辺りをキョロキョロと見回す。そして、ハイライトが戻ったオレンジ色の瞳を頭上に向けると、大きな瞳を更に大きくし、驚嘆の声を上げた。
マ「な、何アレェ〜!?そ、空!?アレって、クロッカスの空だよねぇ!?」
いつもと変わらない調子のマヤを見て、ショールはホッと胸を撫で下ろした。
マヤのこの様子からして、考えられる事はただ1つ―――――。
ショ「(憶えていない・・・やっぱり、何者かに操られていたのか・・・)」
苦味を潰すように、ショールは唇を噛み締め拳を固く握り締めた―――が、その握り締めた拳をすぐに解き、マヤの右肩に優しく乗せた。
マ「ん?どうしたのショール?」
ショ「マヤ、とりあえずここから出よう。詳しい話は、歩きながらするから。」
そう言うとショールは踵を返して出口に向かって歩き出した。その後をすぐにマヤも追いショールの横に並んだ。
出口に向かって歩きながら、ショールはマヤに『極悪十祭』の事、マヤが何者かに操られて『極悪十祭』の烽火を上げてしまった事を話した。
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ショ「―――――という訳だ。」
話の最初から最後まで真顔で話し続けていたショールの表情が暗くなった。
話を聞いたナツ達は目を見開いたり、口元を手で覆ったりするだけで、誰も声を上げる者はいなかった。
ル「あの白い光が10個に分裂したのは、悪魔の数だったのね・・・」
最初に口を開いたのはルーシィだった。
ショ「ここに来る前に、マヤと一緒に会場に行ってみたんだけど・・・」
グ「“地獄の案内人”だっけな?ソイツが言ってたとおり、会場にいた奴は1人残らず石像のように固まってた、つー訳だな。」
救護隊に手当てをしてもらっているグレイの言葉にショールは黙って頷いた。
ナ「おい、じゃあハッピーも!?」
ウェ「シャルルも!?」
マ「固まってた。マスター達も、他のギルドの人達も、観客の人達も、ヤジマさん達も・・・皆、固まってた・・・・!」
ナツとウェンディの問いに、ずっと顔を伏せたままだったマヤが初めて口を開いた。
ショ「(シャルルが予知を見なかったのは、固まっちゃうからだったのかな・・・?)」
ショールは視線をドムス・フラウに向けながらそんな事を考えた。
リョ「その“地獄の案内人”って奴、予言者なのか?言った事が全てピタリと当たってやがる。」
エ「ソイツが言ったとおり、クロッカス全域に
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