第196話 『極悪十祭』
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っ直ぐ見つめた。
?「『極悪十祭』の引き金は―――あなたと、あなたの仲間が探しているマヤ・ララルドよ。」
ショ「なっ・・!?」
?「彼女は、何らかの理由で何者かに操られているの。彼女は大魔闘演舞の優勝ギルドの名を叫ぶと同時に『極悪十祭』の烽火である大砲の導火線に火を点けるわ。彼女も、その大砲もこの扉の先にある。一刻も早く止めて!」
少女の鈴の音色のような声が辺りに響き渡った。
ショ「・・・今まで言った事、全部・・真実の事なんだな・・・・?」
ショールの問いに、少女は大きく頷いた。
それを見たショールは拳一度固く握り締めてから扉に駆け寄りドアノブに手を掛けた。
ショ「いろいろ教えてくれてありがとう。そういえば君、名前は?」
肩越しに少女を振り返りながらショールが問うと、少女は顔に掛かった長い青色の髪の毛を手で掃いながら呟いた。
?「“地獄の案内人”・・・とでも、名乗っておくわ。」
ショ「えっ・・・」
?「ふふっ。それじゃあね、ショール・ミリオンさん。またいつか―――――。」
少女―――“地獄の案内人”が長い青い髪の毛をなびかせ、黒いフレアスカートの裾をひるがえしながらそう言い残した瞬間、どこからともなく風が吹き荒れショールは思わず目を瞑った。
風が止み、ショールがゆっくりと目を開けると・・・
ショ「!?」
さっきまで目の前にいた“地獄の案内人”の姿が影も形も消え失せていたのだ。
ショ「・・どうなってるんだ・・・?」
ショールの鮮血のような赤い瞳は、しばらく“地獄の案内人”がいたところに釘付けになっていた。
ショ「(それに何だ、この感覚・・・?俺はあの子に、会った事があるような気がするし、誰かに似ているような気が・・・?あの子も、俺が一度も名乗っていないのに俺の名前を知っていたし・・・)」
ドアノブに手を掛けたままショールは必死に思い出そうとするが、肝心なところで記憶が途絶えてしまう。
ショ「(それに、またいつかって・・・?)」
“地獄の案内人”の事も気になるが、今はマヤを探す・・・いや、止める方が優先だとショールは判断し、重い鉄製の扉を開けドムス・フラウの地下へと足を踏み入れた。
ショ「うっ・・!」
足を1歩踏み入れた瞬間、ショールはすぐ後退りをした。
ドムス・フラウの地下は光が射さない為非常に薄暗く、そこら中にゴキブリやクモなどがうじゃうじゃいる。中で
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