第196話 『極悪十祭』
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る目を開けた。すると、右隣に壁に寄り掛かった体勢で立っている少女がいた。ショールは思わず目をパチクリさせる。
?「大魔闘演舞2日目の夜、私はあなたに、同じ事を言ったはずよ。」
ショ「えっ?」
少女の言葉に首を傾げながらも、ショールは頭を高速回転させ、記憶を大魔闘演舞2日目の夜に手繰り寄せる。
ナツ達が泊まっていた宿、『蜂の骨』の前に立っていた青い髪の女性―――――。
ショ「!あ・・あの時の・・・」
?「よーやく思い出してくれましたか。」
少女の姿を思い出したショールを見て、少女は呆れたようにわざとらしくため息をついた。
ショ「(あの時言った事は、俺だけに言った事だったのか・・・?)」
『蜂の骨』の前には、ショールだけでなく最強チーム全員が傍にいた。そんなのにお構いなく、この少女はショールにだけ伝えたかったという事になる。
そして、この少女の言葉を聞いたあの夜―――――ショールは予知を見た。
ショ「(俺が予知を見れる事を知っていたのか・・・?でも、だったら同じ予知を見れるシャルルには、何で予知が・・・?)」
謎が謎を呼ぶ。
ショールは隣にいる青い髪の少女を不思議そうに見つめた。
?「『極悪十祭』、それは10頭の悪魔と人間との奈落の宴――――――。」
ショ「・・え・・・?」
?「後15分もすれば、ここ、ドムス・フラウから白い光が打ち上げられて、その光が10個に分裂すると同時に、空が禍々しい色に変色し、クロッカスの街に10頭の悪魔が姿を現すわ。それと同時に、この会場で大魔闘演舞を観戦している人間は、石像のように固まって動かなくなるわ。」
ショ「!?」
?「10頭の悪魔を倒せるのは、クロッカスの街中で大魔闘演舞に参加していたギルドの魔道士と、大魔闘演舞には参加していなかったあなたの仲間数人。会場にいる大勢の王国兵と軍隊。王国兵と軍隊は、槍や盾しか持っていない者が多いし、魔法部隊もあまり役に立たない。となると、一番頼りになるのは魔道士達だけ。負傷している魔道士達は、王国軍の救護隊や、天空の巫女に手当てしてもらうといいわ。それと、これ以上被害が及ばないようにクロッカスの街全域に屈折壁を張った方が良いわ。」
ショ「・・・・・」
ショールは少女の的確すぎる対応を聞いて驚きすぎて言葉を失った。
?「ごめんなさい。すっかり話し込んじゃったわね。でも最後に―――――」
少女が壁から離れ、ショールの正面に立つと―――ショールの鮮血のような赤い瞳を、深海のように澄んだ青い瞳で真
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