第196話 『極悪十祭』
[2/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ルーシィさん達と行動してるかと・・・」
ルーシィ、フレイ、トーヤの順に言う。
ショールまでいなくなっちゃったぁー!?と誰もが思ったその時、
ショ「俺ならここにいる。」
噂をすれば影が差す。
冷静を保った聞き慣れた声がして後ろを振り返ると―――、
エ「ショール!」
ナ「マヤ!」
リョ「・・・と、何で王国軍〜!?」
所々に擦り傷や切り傷を負った、泥だらけの顔をしたショールと、同じく泥だらけの顔をした、今まで行方を晦ましていたマヤ。そして2人の後ろには、ズラァ〜と立ち並ぶ王国軍の兵隊達がいた。
ウェ「マヤさん!」
フ「無事だったか!」
ル「良かった〜。」
ト「ショールさん、ドコ行ってたんですか〜。」
ユ「心配させないでよ。」
グ「つーか何だよこの王国軍!?俺達なんか悪い事したか!?」
ショ「一編に言うなーっ!」
珍しく怒鳴るショールの声で辺りはしーんと静まり返る。
辺りが静まり返ったのを確認すると、ショールは「ふぅ」と息を吐き口を開いた。
ショ「一度しか言わない。順番に話すからよく聞いてて。」
ショールは自分を取り囲むように立っているナツ達の顔を順番に見回す。ナツ達が首を縦に振ったのを見ると口を開いた。
ショ「まずが空を見て。」
ショールが人差し指だけを立てた右手で宙を差した。
ル「空を?」
グ「空がどうかし―――――はァ!?」
頭に?を浮かべながらも、ナツ達は言われたとおりに首を上に傾けて空を見上げた。
目の前に広がるのは確かに空だった―――――が、満天の星が輝く星空ではなかった。
クロッカスの街の空は、オレンジ、ピンク、紫という禍々しい色合いをしたグラデーションになっていたのだ。
ナ「何じゃこりゃーーーっ!?」
ウェ「そ・・空が・・・」
ユ「えぇっ!?」
ト「ど・・どうなってるんですか〜!?」
ナツ達は驚嘆の声を上げる。
それに対してショールは冷静を保ち再び口を開いた。
ショ「まだナツ達が、大魔闘演舞で敵と戦っている頃・・・俺はドムス・フラウの中でマヤの事を探していたんだ。」
***********************************************************************************************************
時は遡り1時間前。
ショ「マヤー!マヤー!聞こえたら返事をしろーっ!マヤー!」
ショールは壁も床も天井も石造りで出来た通路を、時々ひんやりと冷たい壁に手を着いて、乱れた呼吸を整えながらマヤの名を叫びながら走っていた。ショールの声と、ショールの足音だけが通路に響き渡る。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ