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ハイスクール・DM
2話
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は無いだろう。

(殺される……なんなの、神器って?)「いや……いやよ……そんなの……」

 彼女、朝田詩乃は目の前の……人生で二度目の出会いと成る異形の存在に脅えていた。ドーナシークには強者が弱者を甚振る愉悦が浮かんでいた。……堕天使である己が人間よりも高貴な存在であると、そんな愉悦を感じていた。

「安心しろ、貴様が「テメェ……なにふざけたことしてくれてんだ」なっ?」

 先ずは気絶させて神器を抜き取る為の儀式の場所まで連れて行こうとした時、ドーナシークの視界に拳が迫り、同時に鼻がつぶれ、歯が折れる感覚を味遭うこととなる。

「『超龍の潮流(ヴァルキリー・アース) コンコルド』神器モード」

 背中からジェット機を思わせる翼を持った四季が怒りに満ちた視線をドーナシークへと向ける。

(出来る事なら、ずっと力に気付かないで貰いたかったけど……流石に教える必用が有るか)

 彼女には平和に生きて欲しかった。裏からは自分が守ればそれで良いと思っていた。……だが、こんな状況ではそれも無理だろう。

「取り合えず……詩乃を怖がらせた罪……たっぷり味わってから消えろ。オレの……アウトレイジの熱き血が、テメェを裁く地獄の業火だ、烏野郎!!!」

 炎と共に腕に現れる武具、『紅き血(ザ・ヒート)』。怒りを込めながら四季はドーナシークへと宣告する。






 さて、一度物語りは少し前まで遡る。

「また、か」

 肩を落として帰り道を歩く四季。昨日は木場に邪魔されたが、今日こそはと思っていたが……一度生徒会に呼ばれた為、今日も運悪く詩乃は先に帰っていたりする。

「あら、こんな所で遭うなんて奇遇ね。ちょっと話でもしない?」

 そんな中、女生徒……リアス・グレモリーが話しかけてくる。駒王学園の三年で二大お姉さまと呼ばれている、彼女が通り過ぎれば男女問わず大多数が振り返るであろう容姿なのだが、四季は一切視界にさえ入れずに通り過ぎようとする。

「…………。ちょっと、無視しないで!!!」

「……何の用だ、赤髪」

 心底嫌そうにリアスを一瞥する。……本人曰く、詩乃一筋なためにリアスの美貌も通用しない上に、根本的に彼女の事を嫌っているだけでなく、何度も詩乃との関係を進めようとする度に邪魔されたりと、心底迷惑だった。そもそも、それ以前に四季には彼女を嫌う理由も有る。

「あら、そんなに嫌わなくたって良いじゃない」

「いや、心底嫌いなんだが、あんたの事は」

 きっぱりと『嫌いだ』と言い切る四季の言葉に顔を引き攣らせるリアス。

「私は貴方に特別何かしたわけじゃないんだけど」

「……そう思うならせめて、そのあの無能魔王(サーゼクス)と同じ紅い髪を染めて来い。あいつを
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