彼の失敗
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仕方ねえしマケン無しでやってやる。来いよ」
「フ・・・そう言った気の強い所がオイも惚れた魅力・・・が、後悔すっぞ!」
そのまま掴みかかる様に両手を叩きつけてきた男子生徒の攻撃をかわし、がら空きになった顔面へ蹴りを叩き込んだ。
勝負は決まったか・・・いや、そう簡単にはいかない。
「痛っ!? (堅ぇ・・・!?)」
「これがオイのマケン・・・頑ななり! 魔堅『フルメタル』!! オオっ!!」
「くっ!」
男子生徒の一撃でアズキの服前面が切り裂かれ、碓他の男子達が歓声あげた。それを冷ややかな目で見ながらも、コダマは感心した声を戦っている男子生徒へ向ける。
「中々やるのぉ。入学したてで部分硬質化が出来るとは」
「部分硬質化・・・ですか?」
「ええ。魔堅は体を鉄の如く堅くできるんだけど、普通にそれをやっちゃうと体中固まって動けなくなるの」
「それを補う為に、インパクト部分のみなど的に接する所を堅くするのが部分硬質化じゃ。入学して早々できる者など、そうはおらんぞ」
なる程。春恋達の言うとおり、蹴られた部分や地面をたたいた部分から、時折鉄の様な効果音が響いてきている。体術はまだまだ未熟だが、鍛えて行けばかなり強くなれるだろう。
防戦一方だったアズキは大きく距離を取るといきなり立ち止まり、コダマの方へ困ったような表情を向けた。
「立会人! 賭けるものの変更いいか!?」
「・・・何に変えるんじゃ?」
「近づくなから、制服代とインナー代全額弁償に!」
「・・・お主は如何じゃ?」
「オイは別に構わんが・・・」
そりゃ、思い人を万が一諦めきれず、しかし近寄れない状況となるよりは、高かろうとも弁償した方がまだマシだ。
男子生徒の即答を聞き、コダマは変更を認めて再度試合開始を宣言した。
「あはは・・・アズキさんらしいというか、なんというか。! あ、そういえばイナホちゃん」
「なんですか? ハルコ先輩」
「カッち―――じゃなくて海童君は何処に行ったの?」
「それが・・・野暮用があるとしか教えてくれなかったので」
「・・・そう」
野暮用とは一体何だろうか、検警部へ入部しても対応できるように自主トレでもしているのか、それとも・・・まさか好きな子が出来て・・・・!? などと妄想を、春恋は膨らませてしまっていた。
そんな彼女等当然知らないといった感じで、決闘は続けられ状況は変わって行く。
(部分硬質化は厄介だが・・・カウンターで固まって無い部分に蹴りいれりゃ勝てる!)
「どがんした! まだ終いじゃあなかろう!!」
「たりめーだ」
カウンターでの反撃を狙う為、態と細かい
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