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ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
神意の祭典篇
40.神意の祭典
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なにもできない。金髪の少年の狙いが彩斗の
神意の暁
(
チカラ
)
だったとしても古城には手を貸すことさえも厳しい。あれほどの力を持つ相手の前で第四真祖と“
神意の暁
(
オリスブラッド
)
”が同時に眷獣を出現させれば、絃神島に与える影響は計り知れない。
だからこそ古城は指を咥えて見てることしかできないのか?
「それは違うよな」
ベッドから上半身を起こしながら古城は呟いた。
確かに古城では彼を止めることは出来ないかもしれない。ただ彩斗たちの足でまといになるだけかもしれない。しかし暁古城はそんな理由で諦めるような
吸血鬼
(
ニンゲン
)
ではない。
こうしてはいられない。
古城はベッドから立ち上がり、彩海学園の制服に着替える。動くにはやはり着慣れた服が一番いい。制服の上にいつものパーカーを羽織った。
そんな古城の背後から、舌足らずな声が聞こえてくる。
「ほう。やる気は十分なようだな」
波紋のように虚空を揺らして現れたのは、豪華なドレスを着こんだ南宮那月だ。
「……那月ちゃん!?」
思わず声を洩らす古城。
「ここがおまえの部屋か……普通だな」
「普通で悪かったな。つか、なんで那月ちゃんが──」
全て言い終わる前に那月は畳んだ日傘が顔面へと殴りつけた。古城は顔面を押さえて仰け反る。
「教師をちゃん付けで呼ぶなと言っているだろう」
「先輩!?」
すると聞き慣れた少女の声に古城は顔を上げた。そこにいたのは、彩海学園中等部の女子制服にいつもの黒いギターケースを背負った姫柊雪菜だ。
「姫柊!? どうしてここに?」
「先輩と同じです。寝つけずにいたら南宮先生が寝室に現れまして」
古城と雪菜は状況を問うように那月へと顔を向ける。
那月はやや面倒くさげな表情をしたのちに重々しく口を開いた。
「緒河彩斗と逢崎友妃が動いた」
その言葉で古城と雪菜は全てを理解した。彩斗は金髪の少年はなにかしらの繋がりがある。そして彼はなにかの計画を遂行しようとしている。それが絃神島にどれほどの被害を加えるかもわからない。だが、彼が彩斗の眷獣を持っている時点で意図も簡単に絃神島を沈めることができる可能性があるのだ。それをわかっていた彩斗が動かないわけがない。おそらく友妃はそんな彩斗に気付いて同行したのであろう。
「那月ちゃん、彩斗と逢崎はどこに行ったんだ!?」
古城は慌てたように叫ぶ。
金髪の少年と直接戦った古城だからこそわかる。いくら彩斗が“
神意の暁
(
オリスブラッド
)
”の力を持っていたとしても、友妃が優れた武術と剣術を使えたとしても生きて帰ってこれる保証さえもない。
一刻も早く彼を助けに行かなければならない。
しかし、那月は首を横に振る。
「わ
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