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ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
神意の祭典篇
40.神意の祭典
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ここから十三号
増設人工島
(
サブフロート
)
までは徒歩で行けるような距離ではない。朝陽が昇り、人々が活動する前には金髪の吸血鬼を倒してこの事件を終わらせてしまいたい。
十三号
増設人工島
(
サブフロート
)
に一刻も早くいく方法。その答えは彩斗の中にもうあった。
右腕を突き上げ、鮮血を噴き出す。
「──降臨しろ、三番目の眷獣、“
真実を語る梟
(
アテーネ・オウル
)
”!」
神々しい輝きの翼が闇夜を照らす梟がこの空間へと現出される。
地を進むよりも確実に空を進んだ方が早く目的地に到着ことができる。さらに今はもうすぐ朝陽が昇る暁の刻。この時間なら空を飛ぶ謎の飛行物体がいたとしても寝ぼけていたなどの適当なことをいえる。
友妃がわずかに困惑した表情を浮かべるがすぐに彩斗の意図を察したようだ。
「行くぞ、逢崎!」
彩斗は友妃の手を引っ張り、黄金の翼の梟の背中へと飛び乗る。
「しっかり掴まってろ」
「うん!」
友妃が彩斗の腰に手を回す。背中に柔らかな二つの感触を感じる。友妃は浅葱や紗矢華ほど大きい方ではないが同年代に比べれば豊かではある。意識しないようにはしているがどうしてもそこへと神経が集中していく。そしてそれを引き金に頬が紅潮していく。
「彩斗君、変なこと考えてないよね?」
「か、考えてねぇよ!」
「だったらどうして顔が真っ赤なの?」
彩斗の紅潮は頬からいつものように顔全体へと広がっている。
「やっぱり変なこと考えてたんでしょ……ほんと、変態だね」
「あー、もう! 変態でもなんでもいいからしっかり掴まってろ!」
彩斗の叫びとともに黄金の翼の梟が飛翔する。そして十三号
増設人工島
(
サブフロート
)
を目指して羽ばたいていく。
暁古城は目覚めの悪い朝を迎えた。正確にいえばまだ朝ではなく四時をわずかに回った時刻だ。
あれほどの戦いで魔力を使い果たし疲労がきてもおかしくないはずだが、こんな時間に目覚めてしまった。
その理由は考えるまでもなくわかっていた。昨夜戦った金髪の少年が気がかりでしょうがない。第四真祖である古城と獅子王機関の雪菜を圧倒し、ヴァトラーが助けてくれなければいずれ倒されていたのは明白な事実だ。
それに彼が口にした計画とはいったいなんなのだろうか?
第四真祖と剣巫が金髪の少年の計画には邪魔だということだ。それに彩斗が現れた時にボロボロだったことから彼もまた計画の邪魔だったということなのだろうか。それとも彩斗の力を奪ったことから金髪の少年は“
神意の暁
(
オリスブラッド
)
”の力を欲しているのと考えるべきなのか。
「クッソ……わけわかんねーよ!」
古城はイライラしながら頭を無造作に掻く。
そもそも古城が考えたところで
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