後日談
第139話 vsイナゴ怪人! 「仲間っていうのはね」
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
咲は風呂から上がるなり自分の部屋に戻り、ベッドに身を投げ出した。
スマートホンの通話ボタンをタッチする。相手はもちろん、ヘキサだ。
「もしもし、ヘキサ。咲だよ」
《どう? 作戦会議、うまくまとまった?》
謎のアーマードライダーとイナゴ怪人が現れた翌日である、今日。「臨時休業」の張り紙がされたシャルモンに、元アーマードライダーの面々が集まり、対策会議が開かれた。
「もーぜんっぜん。みんながベルト壊れちゃってる時点で詰んでるし。あたしと戒斗くんも勝てなかったって部分で場の空気暗くしちゃったよお」
おそらく敵は人間ではない。だからといって、少女の体を使っている以上は、下手に手が出せないのに変わりはない。
「光実くんはベルト無事だったよね?」
《ええ。ケガがひどいから、今でも着けたまま寝てる。それと多分、貴兄さんも》
「マジ!?」
《でも、メロンじゃないわよ。マツボックリ。ユグドラシルにたくさんいた黒いライダーのベルトの予備。表向きには悪用されないために全部処分したってことになってる》
「なぁんだ〜……貴虎お兄さん、ゲネシスドライバーまで処分したってゆーから、てっきりマジでベルト0かと思ったのに〜」
それを含めても集まるライダーは4人。相手は2体。2対1を二つの状況に持ち込めれば勝負になるかもしれない。
ただ、それなら貴虎はベルトの存在を、対策会議の時に言うはずだ。
「貴虎お兄さん、一人で戦う気なのかな……」
《うん……貴兄さんきっと、少しでも罪滅ぼしがしたいって、思ってるから》
「もー! オトコってやつは何でみんな一人でカッコつけたがるかなあっ。戒斗くんもだし」
《え? 駆紋さん、何か言ったの?》
「戒斗くんは、一人だけみんなと違う『変身』ができるでしょ? オーバーロードになって、あいつをやっつける気なのよ。会議の時は言わなかったけどさっ」
《でもそれじゃあ、普通の人が見たら誤解されちゃわない?》
「そうそう! だからヤメテって言ったのにガン無視。次にあいつら出て来たら、絶対『変身』しちゃうよ。も〜ど〜しよ〜」
ごろろんろん!
咲はままならない状況に苛立ってベッドの上を意味なく転がった。
転がった勢いでベッドから落ちた。
《ちょ、すごい音したわよ? だいじょうぶ?》
「へ、へーき、へーき……あ」
頭を打ったからか、咲の頭に妙案が閃いた。
街に悲鳴が響き渡る。
一夜明けてすぐ、コウガネはイナゴの群れを使って、沢芽市民に攻撃を始めた。
逃げる人波に逆らって、コウガネの前に二人の男が立ちはだかった。
駆紋戒斗と、城乃内秀保だ。
「お前は怪物のほうをやれ。あのライダーは俺が引き受ける」
「りょーかい。上手くやり
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ