二十三話:観察する魔王様
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えてしまうだろう。それに感も鋭いようだね。彼は私の真の姿に気づきかけている。
だが、彼の本当の力は実際に戦っている所を見なければ分からないだろう。
百聞は一見に如かずだ。ライザー君がどれ程彼の実力を引き出してくれるかは分からないがその一部は見ることが出来るだろう。さあ、君の力を見せてくれ―――兵藤一誠君。
ゲームが始まると彼は肝が据わっていると言うべきか、ただ単にマイペースなのかは分からないが直ぐに寝てしまった。確かに彼はライザー君との戦闘しか許可されていない為にすることはほとんどないのだろう。共に見ていた彼の家族らしき女の子達の様子を見るにいつもあんな風に振る舞っているのだろう。フェニックス卿やその他の上級悪魔達は露骨に嫌悪の表情を露わにしていたが、私が何も言わない為か黙ってリーア達のゲームを見ることに集中していた。
まず初めに戦闘を開始したのはリーアが最近『兵士』の駒を八個使ってまで転生させたと言う『兵士』の子と『戦車』の小猫君だ。それに対してライザー君の眷属達は四人でかかってきたが二人に一蹴されてあっという間に倒されてしまった。
『兵士』の子―――バジル君か……面白い神器を持っているみたいだね。それに戦闘センスも悪くはない。戦闘経験も少なくはないみたいだ。リーア、良い眷属を手に入れたね。
小猫君も体術にさらに磨きがかかってるようだし、いいコーチをつけて貰ったみたいだ。
彼女は姉である黒歌よりも強くなれるかもしれないね。
その後、彼らが戦っていた体育館はリーアの『女王』である朱乃君の雷撃によって完璧に破壊された……増幅させる雷撃の数を増やすことで威力をあげると言うのはいい考えだ。
彼女も今後が楽しみだ。
その後、ライザー君の『女王』の奇襲を受けていたがそこも難なく潜り抜けて
先程ライザー君の『兵士』を三人倒した『騎士』の祐斗君の待つ場所へと向かっていった。
その後は堂々と運動場に飛び出て戦いを繰り広げると言う以前の祐斗君では考えられないような戦いを見せていた……何が彼をあそこまで好戦的な性格に変えたのだろうか?
それはともかくとしてバジル君と祐斗君は目覚ましい活躍を見せてライザー君の眷属の殆どを倒してしまった。
だが、ゲームは既に動き始めていた。ライザー君の『戦車』が言い放った自分達は囮だと言う言葉が意味する通りにライザー君とその妹であるレイヴェル君はリーアの本陣へと向かっていたのだ。
観客達が騒めき始めるが当然のことだろう、ゲーム初心者であるリーアに対して経験者であるライザー君はどっしりと構えてリーア達を待ち受けるだろうと多くの者が考えていたのだから。
おまけに彼はフェニックスだ、少し眷属が倒されたところでその優位性は揺らがない。そうだと言うの
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