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ソードアート・オンライン〜狩人と黒の剣士〜
全ての終わり
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きを放つ。そして、そこに胴を放つ。
「ガッ………!?」
須郷は反応しきれずそれをくらい、地面に倒れる。
「殺すってのはな………」
そして、俺の足元に落ちてきたナイフを足で掬い上げると、右手に持ち、首元に当てる。
「本気で相手を殺す気で掛からねぇと出来ねぇ物なんだよ」
そして、俺は首元に当てたナイフで須郷を刺そうとしーーーーーー
「……」
ナイフを捨てた。
「ィィィ!ヒィィィィッ!ィィィ!!」
須郷は甲高い悲鳴をあげた。
確かに、この男は死んで当然だ。裁かれて当然だ。今、またナイフを持ち、奴の心臓を一突きすれば、奴は絶命するだろう。しかし、俺はもう<滅殺者>ではなく、現実に居るライトに取り憑くただの幽霊でしかない。
「ヒィィィィ…………」
不意に、須郷の眼球がぐるんと裏返った。悲鳴は途切れ、その全身が、電力の切れた機械の様に脱力した。俺はナイフを拾い上げ、刃を仕舞い、須郷の上に置く。
そして、ネクタイを引き抜き、両手を後ろに回して縛り上げる。
その時、丁度キリトが駆けてくる。アスナに会いに来たのだろう。
「やれやれ………死ぬ人間に労働させんなよ……」
俺はライトに聞こえないように呟き、キリトの後を追う。既にキリトはナースステーションに居た。どうやら看護師に捕まっているようだ。
俺はスイングドアを開け、ナースステーションに行く。
「済みません。そこでナイフを持った男に襲われました。白いバンの向こうで気絶してます」
すると、二人の看護師に緊張が走る。年配の看護師は細いマイクで警備員を呼ぶ。幸い、巡回中の警備員が小走りで現れる。看護師の説明を聞くと警備員の顔が厳しくなる。小さな通信機で何事か呼び掛け、警備員はエントランスへ向かった。若い看護師も後を追う。
残った看護師は「ドクターを呼んでくる」と言ってその場を離れる。俺はゲスト用のパスカードを掴みとると、キリトに渡す。
「ほれ、行ってこいよ。……アスナが待ってる」
「……ああ」
キリトはそう言うと、入院棟への通路を走り出す。
それを見た俺はスイングドアを押し開け、バレないように雷狼号の所へ向かった。
























『これでようやく終わりだな、ダーク』
「ああ」
雷狼号で近くの公園に来たあと、俺はライトと話していた。
「全て終わりだな、何もかも……」
『ダーク………?』
俺は笑うと、ライトに体を返し、外に出る。
「……ダーク、お前その姿……」
ライトは俺の体を見る。
俺の体は小学五、六年の時の体で止まっていた。死んだときがその時だったからだ。
「ライト、俺はお前の人格の一人じゃない。幽霊なんだ」
そして、俺はライトの手を掴もうとするが、すり抜ける。
ライトは有り得な
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