暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0764話
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俺の腕の中でシェリルがこちらを見上げてくる。
 その瞳に映っているのは決意の光。

「アクセルがバジュラ本星に行くのなら、あたしはS.M.Sでアクセルの援護をするわ」
「まだ大統領が俺と行動を共にすると決断した訳じゃないんだぞ? それこそ、君子危うきに近寄らずと考えてバジュラ本星に向かわない可能性もある」

 シェリルに向かってそう告げるが、それに対する返事はいつものように首筋へと軽く噛みつくというものだった。……実はマオ・ノームの血以外にも、エヴァ辺りの血を引いてないだろな?
 そんなシェリルの癖を思いつつ、ストロベリーブロンドの髪をそっと撫でる。

「嘘言わないの。グラス大統領はそれなりに目端の利く政治家よ。そんな人が、アクセルが率いているシャドウミラーの協力を得られるという好機を逃す訳ないでしょ。まず間違い無く乗ってくるわ」
「……俺としては、シェリルにはあまり前線に出て欲しくないんだけどな」
「もう、今更何を言ってるの? そもそも、掠われたランカちゃんの代わりにあたしが歌うっていうのは、前から決まってた事でしょ? それが、バジュラ本星でのライブになるだけの話よ」

 確かにそれは事実だ。だが……

「その話は俺のシャドウミラーという戦力を使えない状態でのものだろ? 俺がバジュラ本星に辿り着けば、その時点でシェリルの歌が無くても勝敗は決まったようなものなんだ」
「ふふっ、あまり馬鹿言わないの。アクセルがあたしを守っているのと同じように、あたしにもアクセルを守らせなさい」

 そう告げ、シェリルは俺にのしかかってきて俺の唇を自分の唇で塞ぎ、そのまま啄むようなキスを幾度も繰り返す。

「あたしはシェリル。シェリル・ノームなのよ。男に守られているだけの女じゃないんだから」

 その言葉と共に再び唇を重ね深くキスをし、俺もまたシェリルを強く抱きしめるのだった。
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