第十七話 氷の戦士
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今回ルナと同行するのはルインである。
エックスとゼロの治療が済んでいないのもあるし、かつてオクトパルドに占拠されたこのエリアを昔攻略したのは彼女だからである。
久しぶりの水中戦にルインは表情を顰めた。
以前来た時は水中用のアーマーがあったから余裕があったが、今回の戦いでは水中用のアーマーがないのだ。
寧ろその水中用のアーマーの力を敵が使っている。
自分の力を敵に利用されるのは少しばかり気分が悪い。
自分が倒したイレギュラー達の気持ちが少しだけ分かった。
隣のルナはウオフライに変身して、進んでいる。
…少し羨ましいと思ったのは秘密だ。
ルイン「それにしても…」
ルナ「ん?」
ルインの呟きに反応したルナは振り向いた。
ルイン「この海も随分汚れちゃったね…」
以前、オクトパルドと戦うために向かった時は、まだシティ・アーベル等の大都市が健在だったため、大規模な海水浄化が行われており、大陸棚においてはかなりの透明度を誇っていたが、今では視認が不可能な程に汚れている。
かつては多くの生物で賑わったこの海も、過去の幾度にも渡る大戦の影響を受け、最早見る影もない死の海と化してしまった。
完全にではないが、そう言っても差し支えはない。
太古の昔から身体を進化させずに生きてきた海のギャング、サメ類でさえも今や希少動物と成り下がり、その頭数が毎年減り続けている。
ルイン「…………」
ルナ「…気持ちは分かるけど、感傷に浸ってる暇はないぜルイン?」
ルイン「うん…」
2人は海の更に奥まで向かう。
メカニロイドを破壊しながら奥に向かうとかつてのコロニー破片落下事件による残骸が浮かんでいた。
その上には青いアーマーを身に纏う少年が佇んでいた。
ルナは変身を解除して少年を睨み据えた。
ルナ「よう、グラキエス。また会ったな」
グラキエス「へえ、嬉しいねえ。僕の名前、覚えてくれてたんだ。」
ルナ「あんなド派手な登場して、乗っていた戦艦をぶち壊されれば嫌でも覚えるさ」
グラキエス「だろうね。君が僕達の元になった人だね?」
ルイン「そのようだね…」
グラキエスの視線が四天王のオリジナルと言えるルインへ移る。
グラキエス「まさか、僕達と同じ人間素体型が2人も来てくれるなんて思わなかったよ。しかも僕達のオリジナルにね」
ルイン「………どうして君はシグマなんかに力を貸すの?」
今まで世界を破滅に導こうとしたシグマに従おうとするなど正気の沙汰とは思えない。
グラキエス「ふふ…そうだね、個人的に言わせてもらえば、僕はあの人に好
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