彼の第一歩
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い話がはじまるのだろうが、聞かなければ後悔する話もあったりするのでちゃんと聞こう・・・そうやって海童が姿勢を正すも、その真剣な考えはすぐに崩される事になる。
『・・・なんて堅っ苦しい話は苦手なのでチャッチャと説明していきます! まず我が学園のモットーは心・美・体! 心も体も美しくあれってこと・・・例え共学化しようともこの考えは変わりません! 校則を守りつつ “決闘” も恋も自由にやっちゃって!』
(は? 決闘だ?)
以外とフランクな口調の学園長もさることながら、いきなり混ざった決闘などという不安になりそうな単語に、海童は首を傾げた。周りも少なからずざわついており、自由すぎないかという意味にも取れるざわめきも上がっていた。
『そんで、気になってる生徒も多いであろう“ヒメカグラ” だけど、これは天日の学園祭であると同時に八マケンの保持者を決める大会でもあります! 魔力霊力等を私達は総括してエレメントと呼んでいるけど、八マケンの保持者になれる程エレメントを鍛え、扱う事が出来れば将来安泰間違い無し! でも安心して! レプリカだけど全ての生徒に個々にあったマケンは渡すからね!』
(ヒメカグラ? 保持者? マケン? ・・・さっきから一体なのを言って・・・うおっ!?)
派手な音を立てて、中央に舞台が現れる。生徒の集団と集団の間に大きく間があいていたのは、これを収納していたかららしい。
『まあ、百聞は一見にしかずって事で・・・実演してもらいましょう! 呼ばれた在校生三名と新入生一名は舞台に上がってね!』
舞台でガラガラと球のはいった抽選用器材が回され、中から四つのボールが出てくる。それを手に取り、学園長・実は名前を読み上げていく。
『まず2-B 志那都アズキ! 同じく2―B絹亜ガレット! 次は2-A姫神コダマ! 最後に新入生大山海童! 舞台へ上がって頂戴!』
(何!? 俺か!?)
逆らってもしょうがなく、加えて家が道場であり家出してからも我流ながら特訓している事も相まって、戦えない訳ではないので、観念して大人しく舞台へ上がる。
対戦相手らしい在校生・姫神コダマと呼ばれた少女は、先程か海童とキスをし下着を見てしまった少女であった。
『あ、ちなみに試合時間は三分間です。デモンストレーションみたいなもんだし医療班も控えてるし、そんなに緊張せず気楽にね』
その発言だけで気楽になれるならどれだけ楽か・・・海童は軽く額を押さえて頭を抱えた。・・・今更だが帽子は流石に脱いでおり、今は黒色が掠れた色の、痛んだ様な短髪を晒している。
「ふふ、ようやく捕まえましたわよアズキさん。こんな形での再戦、運命の様な
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