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魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
第3話 いい人?わるい人?わけの分からない謎な人
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・副隊長陣やシャマルたちロングアーチ陣は何か話題はないものかと頭をひねり、スバルはひたすらオロオロ、ティアナはそんなスバルからのSOSの念話にこめかみを引くつかせ、キャロとエリオは半泣き――とまではいかないが、なにかの拍子でそこまでいってしまいそうなほど小さくなっている。
そしてラディオンはというと、先程から無言で窓の外を見ていた。
なにか考え事をしているというよりは、やることが他にないからそうしているという感じだが、先程のやり取りの後のせいか、微妙に横顔が怖い。これではたとえ話題があったとしても振りづらい。
しかし、そんな彼に切り込む勇者が、この機動六課にはいた。
「さっきはごめんね、メイフィルス陸曹」
話しかけたのはフェイトだった。
爆弾を扱うようなおそるおそるという感じではあったが、それでも間違いなく勇者であることには間違いない。
そして話しかけられたラディオンはというと、フェイトに視線を向けながら、小首を傾げていた。
「ごめん、というと……“朝”の待ち合わせの件でしょうか?」
この一言で、朝の待ち合わせの件を知らないメンバーが、まだあったのかよ!?、と青ざめたのは言うまでもない。
が、声に出してまでそれを言う人間はいなかったおかげで、話しは途切れることなくそのまま続いた。
「そう。こっちが遅れたせいで隊舎を迷わせてしまって……ホントにごめんなさい」
「気にしないでください。早く来た上に勝手に歩き回った自分の責任ですから……えと、ハラオウン隊長?いや、執務官とお呼びしたほうがいいでしょうか?」
語尾に?を浮かべながら呼び方を聞いてくるラディオンに、フェイトはやわらかく笑う。
「フェイトさん、でいいよ。みんなもそう呼んでるし」
「えと、名前で、ですか」
「うん。ここじゃ基本、みんな名前で呼び合ってるから。階級とか役職とかかしこまった敬語とかも基本なしで♪」
「まぁ、それがこちらのやりかたというのなら、お言葉に甘えて、フェイトさん」
「うん♪」
どこか困ったように笑いながら名前で呼ぶラディオンにフェイトは嬉しそうに笑う。
「ああ、それとみなさんも階級とか役職とかなしで名前で呼び合うというなら、自分も名前で結構です。これからはラディ、と呼んでください」
「ラディ?ラディオンじゃなくて?」
「はい。自分で言うのもなんですが、ラディオンって発音しにくいと思うので」
「分かった。じゃあこれからはラディって呼ぶね、ラディ」
ラディからの名前呼びの提案に、その場の空気が少し軽くなる。
たかが呼び方でと呆れる人間もいるだろうが、それでもその呼び方一つで人と人との距離感は大きく変わってくるものなのだ。
しかしその軽くなった空気も束の間のものだった。ラディ
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