暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
第3話 いい人?わるい人?わけの分からない謎な人
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ルさんはイケメンで、キャロはワイルドな人だっていう話になってたんです」
「ああ、なるほど」
見るからに話の内容が分かっていなかったティアナに、エリオが今度は分かりやすい説明を加えてくれた。
ようやくされたまともな説明にティアナはうんうんと頷きながら、隣でしたり顔をするスバルがなんとなくむかついたので頭をはたいておく。
理不尽だなんだと騒ぐスバルを無視し、半ば話を止めるのをあきらめながらティアナは口を開いた。
「案外普通の人なんじゃない?映画とか小説とかじゃないんだから」
「「「えぇ〜〜」」」
「な、なによ……」
殺到する非難の視線に思わずたじろぐ。
自分では至極まっとうな意見を言ったつもりなのだが、三人にしてみればかなり納得のいかない意見だったらしい。自分の発言なんて最初からなかったかのようにまたスパイの外見について話し始めた。
その反応に色々と言いたいことはあるのだが、もうここまで話題が盛り上がってしまっては、何を言っても無駄だろう。
上司陣からのあきらめるなという視線を背中にひしひしと感じながらティアナは、完全にスバルたちを止めることに匙を投げた。
というかこういうときにこそ上官権限というやつを使うべきなのではないか。
悶々としたなにかを胸に抱えてるうちに思っていたより時間が経っていたらしい。ヘリポートの入口の扉が空き、三つの人影が扉の影から現れた。
前を歩くのは見慣れた茶髪と金髪の女性、八神はやてとフェイト・テスタロッサ・ハラオウン。
そしてそれに続く、見慣れない白髪の少年。
(あの人が……)
他のメンバーも気づいたのだろう。
それまでヘリポートをにぎやわせていた声が小さくなり、横と背後で視線の動く気配を感じる。
ヘリポートを覆う沈黙。が、スパイが紹介されるまで続くはずだったその沈黙は、思ったよりも早く、そしてなんとも馬鹿馬鹿しく破られた。
「そんなにイケメンじゃない……」
「ワイルドじゃないです……」
「全然普通な感じですね……」
三つの落胆の声に、ティアナは自分の顔の筋肉が引くつき腹筋が震えたのを感じた。
このタイミングでその話をひっぱりだすのはもはや笑わせに来てるとしか思えない。
本来なら注意する立場にあるなのは達も同じ思いだったのだろう。
シグナムは目元がヒクヒクと痙攣し、なのはは口元とお腹を押さえて顔を横に向け、ヴィータにいたっては遠慮なく吹き出していた。
「なんや、楽しそうやね」
近くまで来ていたはやてが小首を傾げる。
それに合わせてこみあげていた笑いをせきでごまかしながら、敬礼をする。
なにかごまかすような仕草にはやては少し疑問を持ったようだが、そこまで気にはならなかったのか、敬礼を返す。
「み
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