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仮面ライダー龍騎【13 people of another】
Part One.
First chapter.
第10話
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をするために亮平はいつもよりも早い時間に起床したのだ。
いろんな人からの期待を一身に背負った亮平は、そんな人たちのためにコンテスト会場まで向った。

芳樹が起きたころには、もうそこに亮平の姿はなかった。亮平がコンテストで良い成績を取れるように、祈る。芳樹にできることと言ったら、恥ずかしい話しだがこれくらいしかないのだ。


「亮平のやつ、大丈夫かな?」
「大丈夫ですよ。正式な誕生会はまた今度にしましょう」
「そうだな」
「そういえば、日ノ岡さんは?」
「あいつか?あいつは、図書館に本を返しに行ったぞ」

ナナの用意したお茶をすすりながら芳樹は答える。

「……この前も行ってませんでした?」
「あいつ、昔っから本の虫だからな。勉強もできるし」
「なんか、一生分かり合えなさそう。性格的にもライダー的にも」
「ライダー的って……どういう意味だ?」
「いいえ、なんでもありませんよ」

ナナはかつての仮面ライダー王蛇と仮面ライダーゾルダの二人を思い出した。個人的に仮面ライダーゾルダの北岡秀一には遊んでもらった覚えがあるため(ほとんど浅倉が押し付ける形となっていた)ナナは北岡が嫌いではなかったし、嫌われていた様子もなかった。が、問題は浅倉と北岡は仲が悪かった。発端は浅倉の逆恨みなのだが。
だから、ライダー的には合わないだろうとナナは思ったのだった。

……勉強ができるって……イヤミか。

新事実、ナナは勉強ができなかった。

「お、おいナナ……手が震えまくって、麦茶がこぼれてるぞ」
「あ、すみません。日ノ岡さんが羨ま……日ノ岡さんが勉強できるなんて知らなくて動揺しただけです」
「え、今羨ましいって言いかけ……」
「日ノ岡さんが勉強できるなんて知らなくて動揺しただけです」
「二回言った!」



───…



『ただいまから、第○○回○○大学主催、ファッションコンテストを行います!』

都内にある某大学のファッションコンテストが始まった。実は、亮平はこのコンテストでまだ一度も優勝することができずにいた。

「いよいよか……ドキドキするな」
「絶対に大丈夫だって!」
「塚原は心配症だな!」

亮平と共にこのコンテストに臨む仲間たちは亮平を和ませる。

「でも、珍しいよな」
「何が?」
「塚原が、レディース物の衣装じゃなくて、メンズの衣装を作るなんて」

その言葉に周りは「そういえば」と納得する。

「確か、この衣装にはモデルがいるんだったよね」

宮藤が亮平に尋ねる。

「うん、その子が男の子で……このコンテストが終わったら……その子にこの服をあげるつもりなんだ」
「え、あげちゃうの?」
「何その意外見ないな目は……」
「いや、だって塚原が作った服は
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