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東方魔法録〜Witches fell in love with him.
49 殺人〜Crow likes glisten something.
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それは『時を操る』能力。この能力を使って彼女は時間を止めて犯行に及んでいるのだ。このように。
トッ……
一突きだった。
この館の物を漁っていると、館の住人と思しい人物が扉を開けた。だから口封じの為に一切合切の躊躇も無く、時を止めてその住人の喉元にナイフを突き立てた。
時が再び動き出すのと同時に、ナイフ深く突き刺さった喉から鮮血がドロリ、と溢れ出た。
住人は一瞬だけ驚き、そのまま崩れ落ちて動かなくなった。
正直、彼女自身も何故このような能力を使えるのか知らなかった。物心がつく時から使いこなしていたし、自身を構成するものの一つであった。故に彼女は疑問を抱かず、自分の為にまたこうやって能力を使う。
しかし、いくら一方的に盗み、殺人を犯して飢えを凌いでいても疲労は溜まる。
根なし草には安心安定して休まる場所は無い。疲れが溜まって前回は不覚にもいつの間にか気絶してしまったのだが……
「酷いじゃない…いきなり殺すなんて」
「…………!?」
確実に殺した筈なのにその住人はナイフを抜きながら喋った。
「でも、まあ、殺人のやり方としては完璧よ。大正解」
抜き取ったナイフを床に放り捨て、カランカランと金属が鳴る音がした。
「?!…?……!」
少女は戸惑って混乱した。今まで喉を刺して無事でいる生き物などあり得なかったかったからだ。
よくみると住人は人間には無い蝙蝠のような翼が生えている。妖怪の類いであることには間違いないが、少女だって妖怪を数えきれないぐらいに殺している。その経験から、刺されてケロリとしている事に驚いているのだ。
無論、その程度のことは気にもしない魑魅魍魎は沢山いるのだが…少女が過ごしてきたものは、まだまだそんなものだったと言うことだ。
「ただ…経験が足りないようね」
住人の口が三日月のように裂けるのと同時に、少女は時を止めて逃げ出した。
「パチェいるー?」
私は急いでパチェのいる図書室に向かった。パチェにお願いをするために。
「どうしたの?フランの様子が気になるの?」
「気になるけど…ちょっと急いでるの。紅魔館から人間一匹出られないようにしてくれる?」
「普通は蟻一匹でしょうに…。まあ、いいわ。明希が帰ってくる頃には終わらせなさいよ」
「わかったわ」
これで外には出られない無い。さて、『鬼』ごっこの始まりよ。鬼役は「吸血『鬼』」の私固定だけどね?
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……………………………………
…………………………………
とは言え、私の目でも追えない速さで喉を刺したのは、正直驚愕に値する。どういう仕掛けかは一回見ただけじゃわからない。感じからして人間のは
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