第二問 友達と絆とクラスメイト
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主に試召戦争)が大分楽になるだろう。
「もう殆ど集まってるんだね」
「ああ。そうみたいだな。あと、俺以外にも知り合いがいるぞ」
「え、そうなの?」
「ああ。例えば・・・ほらお前の真後ろに」
「へ?ってうわ!」
「・・・おはよう龍明」
「もう!こんな朝からびっくりさせないでよ綾人!」
「・・・ごめん」
煌の言葉で振り返るとそこにはまたしても俺の悪友眞壁綾人が全く気配を出さずに立っていた。
灰色の髪を短く切り揃えて整え、俺よりちょっと小さい小柄で細身の男。それがコイツだ。
それにしても、この距離でも感付気づけさせないなんて・・・
「また腕を上げたね綾人」
「・・・フッ」
何を間違ったのか綾人はある人・・・俺達の先輩の『保険体育が異様に得意なあの人』に憧れて立ち振る舞いとかその他諸々を真似している。本来のコイツはもっとお喋りのお調子者で、たまに素がでてしまう事もある。
「・・・まだまだ。この程度では師匠に遠く及ばない」
「志高いねぇ。なんだかカッコ良く見えてきちゃったよ」
やってる事は覗きや盗撮とかのハズなのに。
「あ〜!タッくんやっと来た〜!」
「な!?」
その恥ずかしい呼び名を軽々操るこの声の主は・・・まさか!?
「み、雅?」
「うん。雅だよ?タッくんおはよ〜」
おっとりとした物言いに鈍くさそうな動き方。間違いはない。俺の・・・いや、俺とアキ兄の幼なじみ、不知火雅その人だった。腰の辺りまで垂れた綺麗な黒髪サイドテールと、高校生とは思えないワガママボディーの凶悪な胸部をゆっさゆっさと弾ませながら近づいてきて吸い込まれてしまいそうな程綺麗な紫色の瞳で俺の顔を覗き込みながら話掛けてきた。
「そろそろその呼び方やめない?いい加減恥ずかしいんだけど・・・」
「私にとってタッくんは何時までもタッくんだよ?だからタッくんって呼ぶの♪」
「あっそう・・・」
どうやらまだしばらくタッくんのままのようだ。何だか同い年だっていうのに雅は『お姉さん』として振る舞うし、実際それっぽい。思えば昔から俺やアキ兄の事も弟みたいに遊んでくれてたよな・・・俺はともかく、アキ兄よりも年上っぽい。
「ん?なぁにタッくん?」
などと考え込んでいたら雅の方を意図せずに見つめていたようだ。適当に誤魔化そう。
「いや、雅はお姉さんだなって。そう考えてた」
「?私達同い年だよね?」
「あぁ、いや。そういう意味じゃなくて」
そんなこんなで一通り知り合いと挨拶を終えて席を適当に選んで座る。アキ兄が言うにはFクラスはちゃぶ台と座布団のコンビに傷んだ畳と、本当に教室なのかと耳を疑う話だったが例え一
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