アルン、突入
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午後三時、ALOサーバーのメンテナンスが終了し、俺達とストレアはALOにダイブしていた。
先程キリトからの連絡があり、アルンの世界樹で待ち合わせだ。
「……でけぇな」
『だな……』
『ほぇええ………』
「寧ろ感心するよ……」
「だな」
俺達はそれぞれ呟いた。それもそうだ。ここまででかい樹はSAOにも無かったからな。
それから暫くし、キリトのツンツン頭が見えたので、そちらに駆けようとすると、
ドンッ!!
いきなりキリトが上昇を開始した。
「いきなり何してんだアイツ!!」
『ダーク、追うぞ!』
俺は言われるまでもなく、翼を開き、上昇する。
ステータス的に俺の方が上の筈だが、キリトはそれを越えた速度で加速していく。
結局、キリトに追い付いたのは障壁に達した後で、衝撃音の後、落下するキリトを捕まえる。
「おい、キリト!!何があった!?」
すると、キリトは意識を取り戻し、再び上昇しようとするが、それを俺は殴って制する。
「ライト……いや、ダークか!?何をーーーー」
「落ち着け!!お前が焦った所で障壁が消えるわけが無いだろう!?」
『ダーク……』
裏ではライトとロードが珍しく大人しく見ていた。
「でも、行かなきゃ………行かなきゃ行けないんだ!!」
「いい加減にしろ!!」
俺は久しぶりに、全力で叫んだ。
それにキリトは驚き、そして近くにいたリーファやストレア、ユイまでもが驚く。
「アスナを早く助けたいのは俺も同じだ!!だからこそ、今こそ落ち着きを無くしたら意味ないだろうが!!少しは周りを見やがれ脳筋馬鹿!!」
すると、ストレアが俺達の前に出る。
「ダーク……もう止めて」
俺はキリトを掴む手を離すと、ユイを見る。
「ユイ、警告音声モードは使用できるか?」
「はい。ですが……何に使うんですか?」
ユイはキリトの胸ポケットから出てきて、言う。
俺は世界樹を見ながら言う。
「アスナが世界樹の中に居るのなら、警告音声モードなら声が届くはずだ。これはダークとしてではなく、ライトとしての頼みだ出来るな?」
「……他ならぬ、マスターの頼みなら」
すると、ユイは障壁まで上昇し、口を開いた。
「ママ!!私です!!ママー!!」
だが、それでも反応は無かった。
すると、キリトは障壁に右拳を叩き付ける。しかし、それは弾かれ、波紋が宙に広がるだけだった。
「何だよ………これは………!」
キリトが、震える声を絞り出す。
俺も、出来るのならGPシステムアカウントを使い、これを強引に突破したかった。しかし、俺達の今のシステムアカウントはGMより下。ゲームによって造られた障壁を突破するには、些かシステムアカウントが制限され過ぎている。
ここまで来たにも関わらず、アスナの手に届かない。今の俺には、それしか頭に残っていなかった
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