第2話:海鳴パニック!
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ゲッター1が警告を発する。
今まで動きのなかった木々が、竜馬やなのはのいるビルの屋上を目指して、枝を伸ばし始めたのだ。
「な、何これ!? ユーノ君!」
「枝が…こっちに来る!?」
「チッ、俺たちが核を潰しにかかったのに勘付きやがったか!」
予想外の展開になのは達は動揺を隠せない。
ジュエルシード自体は単なるエネルギーの結晶体であり、それが防衛本能を持って動くことはまずあり得ない。となれば、発動させた少年が自身に危機が迫っていると無意識に判断し、無意識にまた木々を操っていると考えるのが自然だろう。
『Getter machingun』
「ハチの巣にしてやるぜ!」
竜馬は片手斧型のゲッター1を腰のホルスターに収め、両の掌に発生させたスフィアから、迫りくる木々に向けて大量の魔力弾を機銃のように一斉に発射した。
深紅の弾丸によって形成された弾幕はうねりながら迫る枝を貫いて砕き、一掃する。
しかし、どれだけ破壊しようとも次々と新しい枝が伸び続け、なおも勢いよく竜馬たちに襲い来る。
その勢いは止まるところを知らず、さらに一向に数が減らないことで、攻撃手段を持たないなのはを守りながら戦わなければならない竜馬も、さすがに痺れを切らしつつあった。
「くそっ! これじゃ封印するために接近することもできねぇぞ!」
「竜馬さん、私が封印してみます!」
「何!? だが、この数じゃあお前を守りながら核まで近づくのは無理だ!」
「大丈夫です、ここからやります!」
「何だと!?」
「な、なのは!?」
ここから離れた位置にある核を封印するというなのはの突然の提案に、竜馬とユーノは驚くしかなかった。
普通ならば魔法初心者のなのはにそんな芸当ができるはずもない、と考えてその提案をよしとしなかっただろう。
だが、今は違った。なのはが先程自力でやってのけた広域探索魔法を見せつけられた上、そのなのはの眼には『絶対できる』というような気概が示されていた。
だからだろうか、師匠であるユーノは半信半疑だったが、竜馬はなのはを信じてみようという気になっていたのだ。
「…こいつらは俺が食い止める。なのは、一発で決めろ!」
「竜馬さん!?」
「はい! レイジングハート!」
『All right. Shooting mode』
なのはに命じられたレイジングハートは変形を開始する。
杖の前後が伸びると先端部分が変形して音叉のような形状へと姿を変え、更に伸びた個所の先端側から三枚の光の羽根が展開された。
これがレイジングハートの遠距離攻撃魔法使用形態、シューティングモードである。
音叉状になった先端に桜色の環状魔方陣が出現した。その中心で同じく桜色の魔力が収束し、収束させた魔力を一気に放つ魔法、砲撃
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