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ドリトル先生と伊予のカワウソ
第十二幕その一
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「本当に絶滅していないといいけれどね」
「確かにこのことは残念ですが」
 それでもとです、加藤さんは先生に言うのでした。
「先生のお陰で」
「カワウソがですね」
「はい、 日本に戻ってくれました」
 そうなったというのです。
「これは催行のプレゼントですよ」
「プレゼントですか」
「はい、先生から松山、四国の。ひいては」
 さらに言う加藤さんでした、その目を輝かせて。
「日本への」
「それは幾ら何でも大袈裟では」
「大袈裟じゃないですよ」
 全く、というのです。
「これは本当に凄いことですよ」
「そうなんですか」
「日本人も日本にカワウソがいなくなって残念に思っているのです」
 まだ絶滅とは言われていないかも知れません、しかしです。
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