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とある3人のデート・ア・ライブ
第五章 楽園
第4話 いつもの朝
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が1つある。

誰がくれたのだろうか。

消去法で確認していこう。

自分が士道に出し巻き卵をあげる前に、琴里、十香、佐天、一方通行は既に平らげていた。

四糸乃は士道にあーんする時に1つ余ってるのが見えた。その出し巻き卵は今食べている。

士道は琴里にあげたのが最後だったはずだし……残るは、

凜袮「(当麻……?)」

右隣にいる上条当麻の方を見る。彼は何事もなく普通にご飯を食べているようにしか見えなかった。

凜袮「ねぇ当麻。もしかして、この出し巻き卵って……」

上条「うん?」

凜袮「当麻が私にくれたの?」

上条「ん、まあな。凜袮が作ったのに凜袮1人だけ損するのはなんか嫌だったからな」

凜袮「え?でもそうしたら当麻が……」

上条「別に上条さんは構いませんことよ。こんな立派な朝飯を食べれるなんて、1年前の上条さんには考えられないことでしたよ?出し巻き卵1つ食べられただけでも幸せもんです」

一体どんな壮絶人生を送ってきたのだろうか。深くは追求しないでおこう。トラウマっぽいから。

士道「そういや、最近暗いニュースが多いな」

凜袮「そうだね……あ、十香ちゃんごはん大盛りにする?」

十香「うむ!よろしくだーーーッ!?」

パリン!

という音がリビングに響き渡った。

十香が凜袮に茶碗を渡そうとしたところ落としてしまったのだ。

佐天「あっ!」

士道「十香、大丈夫か!?」

凜袮「十香ちゃん大丈夫?怪我とかしてない?」

十香「うむ。それは大丈夫なのだが……士道すまない!茶碗を割ってしまった!」

凜袮「茶碗より十香ちゃんの身体の方が大事だよ!怪我がなくて良かった……」

十香「でも、あれは士道と一緒に買ったやつなのだ!大切にすると言ったのに……」

凜袮「ご、ごめんなさい!私そういうつもりじゃ……。どうしよう……」

士道「また一緒に買ってやるよ」

十香「本当か!?」

士道「あぁ。本当だ」

士道が十香を慰める。この光景を見た凜袮は、

凜袮「士道はすごいなぁ……」

と呟くような小さい声でそう言った。

上条「(え……?)」

士道「ん?何か言ったか?」

凜袮「ううん!何でもない」

幸か不幸か、士道には聞こえなかったが、上条には聞こえていた。

こうして、五河家の朝食は終わっていった。


ーーーー
ーーー
ーー


玄関にて。

十香「シドー!まだかー?」

士道「もう少し待ってくれ!すぐ行く!」

琴里「ちょっと待ちなさい」

急いで玄関に向かおうとしている時に琴里が急に話しかけてきた。

十香「シドー、凜袮達はもう外に出てるぞー」


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