現実と仮想
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「うっ……まだ頭痛ぇ……」
翌日の朝、頭痛と共に俺は起きた。
まだ朝の六時。本来ならまだ寝ている時間だ。
『大丈夫か、ライト?』
頭の中で、ダークが言う。
『キツいなら回復するまで代わるぞ?』
「……済まんが頼む。流石にこのままは些か気分が悪くなる」
俺は苦笑しながらダークに言うと、交代し、裏の中で寝た。
ダークSaido
俺が外に出た瞬間、ライトは裏ですぐに睡眠を取った。
「流石の英雄も、リオレウスの飛行酔いには勝てない……か」
俺は苦笑しながら言うと、黒いコートを着て、外に出る。
「うおっ……寒ぃ……」
俺は体を震えさせながら裏にあるライトのバイク<雷狼号>を引っ張り出し、ヘルメットを被り、乗り込む。
「さて、行きますか」
俺はエンジンを吹かし、ある人の待つ場所へと移動した。
ある場所に着くと、俺はバイクから降り、その人物に近付いて行った。
「よう、詩乃っち」
すると、少女は顔を上げると、俺に微笑み掛けてくる。
「黒鉄さん、お久しぶりです」
「ああ。確か、前にあったのが二年前になるよな」
俺は彼女に言う。
彼女の名前は朝田詩乃。ライトの知らなく、俺だけにある記憶。その中に居た少女だ。
彼女は俺を見ると、すぐに話し掛けてきて、彼女が何者かを教えてくれた。
彼女は小学五年の時、郵便局で強盗事件があり、そこに居た俺もそれに巻き込まれた。
俺は詩乃とその母親を守るために動き、死んだそうだ。
恐らくだが、俺がこうしてライトの人格としているのは、俺が現実に残りたいと思ったからだろう。
それからは、詩乃とは定期的に連絡を取っており、今ではこうしてライトの体を借りて交遊を深めていた。
それに加え、今は借り物の体を借りている事を詩乃は知っている。
「所で、黒鉄さんは二年間どうしてたの?」
詩乃は俺に聞く。
「<ソードアート・オンライン>って知ってる?」
すると、詩乃は頷く。
「俺はね、二年間ずっとその中で殺しをしてた」
すると、詩乃は驚き、真正面から俺を見た。
「それで………?」
「………暫くは殺しをしてたけど、ある日、俺を助けてくれた奴が居た。名前は秘密だから言えないけど、兎に角そいつは俺を助けてくれた。だからこうして詩
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ