トワノクウ
第十六夜 かけがえのあるもの(一)
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
よ。どうせ目覚めない。何もしなければこれからもずっとね」
「ずっと……?」
「かれこれ一年間もこのままだ」
「一年!?」
自分で上げた大声にくうは慌てて口を手で塞ぐも、本当に青年が目覚める様子はない。
「どうしてお目覚めにならないんですか?」
「それは俺達が着替え終わってから。ここで待っているように」
「……はい」
梵天と空五倍子が出て行き、残されたくうは改めて青年を見下ろす。
きれいなひとだと思った。梵天に感じたもの、朽葉に感じたものとは異なる。人間とは、いや、妖である梵天とさえ違った温度を持っているような。
くうは飽きずに青年を見つめ続けた。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ