暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0761話
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だろう?」
「グラス大統領……分かりました。では、3人共こちらにどうぞ」

 ルカの言葉に頷き部屋の中にある椅子へと座ると、それを見たルカが前置きも無しに口を開く。

「では、話を始めさせて貰いますが……話の都合上、色々とシェリルさんにとって不愉快な話になるかもしれませんが、最後まで聞いて下さい」

 その言葉はシェリルに向かって言っているように見えるが、ルカの視線はシェリルやエルモではなく俺に向けられていた。俺がそれに頷くのを確認すると、ルカが再び口を開く。

「ご存じの通り、誘拐された為に現在このフロンティア船団にはランカさんがいません」
「そうね、グレイスとレオン・三島だったかしら。あの2人とその部下達の手で誘拐されたのよね?」
「ええ。勿論現在必死になってその行方を捜してはいますが、中々どこにいるのかを見つける事は出来ず……ですが、そんな状況でもバジュラが攻めてくる可能性はあります。……と言うか、もの凄く高いです」

 その言葉に頷く俺とシェリル。エルモもまた思うところがあるのか、黙って話を聞いている。

「もし今、バジュラが大群で襲ってくれば……フロンティア船団にはそれに対処する手段はあります。ですがアクセル君はご存じの通り、完璧な手段ではありません。特にフォールド波をジャミングするというのが大前提にありますので、その効果範囲外に出られれば当然効果は無くなります。そして、僕達の武器の情報がバジュラに知られ、対応される。……そうなったら、フロンティア船団がどうなるか。それは既に言わなくても分かりますね?」
「まぁ、確かにそうだろうな」

 現状は何とかバジュラに対応出来てはいるが、それが綱渡りに等しい均衡の上に成り立っているというのは事実だ。以前なら、ランカの歌で混乱させる事が出来ていたのだが。
 そんな風に思った俺の記憶を読んだ訳でも無いのだろうが、ルカは手元の書類をテーブルの上に乗せる。いや、書類じゃ無い。これは診断書だ。それもシェリルの。
 それがシェリルにも分かったのだろう。不愉快そうに眉を顰めてルカを睨みつけていた。

「プライバシーって言葉を知らないのかしら」
「すいません。ですが、シェリルさんが感染しているV型感染症。これは本来なら感染率は低く、初期ならバジュラの体液から作られる抗体で完治が可能です。ですが、末期まで症状が進むと細菌が脳内に根付いて毒素を分泌し、手の施しようが無くなって死亡する……筈でした」
「……筈?」

 ルカの言葉を皮肉げな笑みを浮かべて聞いていたシェリルが、微かに眉を潜めて尋ねる。

「ええ。この診断書によると、確かに今のシェリルさんはV型感染症は完治していません。ですが、何故かその症状を抑えるための薬の副作用が殆ど出ていないんです。……ご自身でもその辺は分
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