マクロスF
0761話
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ってくるエルモ。まぁ、チャリティーで儲けは出ないとは言っても、エルモにしてみればそんなのは関係無いんだろう。
だがそんなエルモの言葉に、顔の汗をタオルで拭いたシェリルがバスタオルを羽織りながら笑みを浮かべて口を開く。
「あら? 今はって事は、前は心に響かなかったのかしら?」
「いえいえいえいえいえ、そんな事はありませんよ。前よりももっと……と、そう言いたい訳でして、はい」
「ふふっ、冗談よ冗談。私自身もここ最近で歌が変わってきているのは分かっているわ。それが良い事なのか、あるいは悪い事なのかは分からなかったけど……2人の反応を見る限りでは良い方向に変わっているみたいね」
小さく笑みを浮かべるその姿を見る限り、確かにシェリルは以前と違って変わってきているのだろう。銀河の妖精としてグレイスと共にマクロス世界の頂点にいたのが、その相棒とも言えるグレイスに捨てられ、治療が不可能なV型感染症に冒され、そして男女の愛を知った。……いや、最後のは俺が言うとちょっと自惚れが過ぎるか。
ともあれ、今のシェリルは以前と比べてより強くなっているのは事実だ。
「で、今日のこれからの予定は? 久しぶりに2人で街中を歩いてみないか? ここ暫くあのクレープ屋にも行ってないだろ?」
「そうね。……今日の予定は大丈夫?」
「ええ、大丈夫ですとも。次のライブは明日の午後からになりますので、明日は……」
シェリルの問いに、エルモがそう答えた時だった。
コンコン、という控え室の扉がノックされる音が聞こえてきたのは。
「……誰か来る予定でもあったか? ミハエル達とか」
「いえ、残念ですが今日の予定はアクセルさんだけです」
「となると、ファンとか追っかけか? ストーカーの類じゃないだろうな」
一時期フロンティア船団では引退すらも噂されていたシェリルが再び蘇ってきたのだ。何かおかしな事を考えるような奴が出て来たとしても不思議ではないだろう。
ま、それでも俺がいる時に来たんだとしたら、運が悪いとしか言いようが無いけどな。
「俺が出る」
一応念の為に2人へとそう告げ、扉へと向かう。
シェリルはともかく、エルモはそれなり以上の戦闘技術を持っている人物だ。それを考えれば心配しすぎなのかもしれないが……いや、それ以前にシェリルも何だかんだ言ってバジュラが溢れた時に銃を撃ったりしてたんだから、いざという時に対応は出来るんだよな。
そんな風に考えつつ扉を開けると……
「ん? お前達は確か……」
「アクセル・アルマー大尉、お久しぶりです」
そこにいたのは、黒スーツを着てサングラスを掛けている強面の男。見分けが付きにくいが、確か大統領のSPだった筈。つまり俺が混沌精霊としての本性を現した時にもその場にいた訳で……こ
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