例えばこんな貴族はとてもじゃないが逆らえない
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。ISという人知を超えたポテンシャルを秘める存在と、それを操る操縦者の意識融合。
ISが、新たな時代へ突入していた。
その新世代を前にすれば、既にエムはロートルに過ぎない存在だった。
その頃、他の亡国機業幹部は悪夢を見ていた。
「ヒヒイロ・ブーメラン!!」
飛来する3メートル大のブーメランがISに直撃して吹き飛ばされる。ダンプカーに撥ねられたように錐揉みになったISはくるくる回りながら海に落下した。浮いてくる気配はない。
「ヒヒイロ・キャノン!!」
龍咆の熱量に負けない巨大ビームがISに直撃し、薙ぎ払った。ビーム発射後から全身の装甲が黒こげになったISが姿を現し、ブスブスと黒い煙を上げながら海に落下した。やはり浮いてくる気配はない。
「ヒヒイロ・ブレード!!」
巨大な鉄の棒に数機のISが虫のように叩き落された。有無を言わさぬ超威力で海に水柱が立つ。意識を保っていたとしても当分浮いてこれないだろう。
「ヒヒイロ・ミサイル!!」
絨毯爆撃ですかと聞きたくなるミサイルが降り注ぎ、IS操縦者が阿鼻叫喚になった。爆炎に包まれたパイロットは出来損ないの紙飛行機のようにふらふら水面へ落下した。ぷかぷか浮かんでいるが動く気配が無い。
「リューガ先輩、篠ノ之博士・・・この子は最強です!!」
『正義は・・・ま、負けないんだから!』
――学園の守護神「日緋色打鉄」と、それを操る簪&フタバの独壇場がそこにあった。
ISが展開するIS。第5世代IS。世界最高の技術者によって造られたこの世界に唯一無二の「スーパー・インフィニット・ストラトス」が、巨人のように佇んでいた。機業も必死で攻撃しているが、そもそもスーパーロボットにしか見えない赤、白、青のトリコロールカラーに付け足された黄色のカラーリングのそいつは装甲が堅牢過ぎた。全然効いていない。ゴーレムのレーザーがスキンバリアだけで弾かれた。
これ、なんなんだろう。本当にISなのかな?
寧ろスーパーロボットなんじゃないか。そうであってくれ。
それが戦っている機業の皆さんの素直な感想である。一応ハチ型ISとかカブトムシ型ISとかダンゴムシ型ISとかいろいろいたのだが、文字通り虫扱いである。サイズが違い過ぎて子供に遊ばれているようだ。
なお、ISにはパイロット保護用の酸素が量子圧出して格納されているため海面に出なくとも窒息しない。量子化した酸素は二酸化炭素と共に再量子化され、その際に二酸化炭素を酸素と炭素に分解させて無限ループをするとか。
ノリノリで技名を叫んではISを蹴散らす簪。その表情はどこか解放されたようで、まるでヒーローになりきっている子供のように天真爛漫な笑顔を振りまいている。フタバもそんな簪と意識を共有
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