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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
大宴会
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「今はまだ世界が平和になった事で、人々の心は喜びに沸いているが、時間がたち平常を取り戻すにつれ、大きな力を持つ『勇者』と呼ばれる者達は、疎ましい存在へと変わって行くんだ…」
オルテガが人々の心と言う物を語り出す。

「そ、それは…(リュカ)が先程やらかした所為ですか!?」
リュカの『プランB』を思いだし、慌てて問いかけるティミー。
「いや違うよ。リュカちんのお陰で、あの場にいた奴等に対しては、俺達に敵意を向ける事は無いだろう…だがそれ以外の者達には、俺等『勇者一行』は何時か権力を持ち、自分たちを排除するかもしれない存在…と認識するんだ」

アルル達はラダトーム城のテラスで、沈黙に包まれる…
遠くからは祝賀会場で歌うリュカの歌声が響いてくる。
アルル・ティミーにもオルテガの言いたい事は理解出来るのだ。
でもだからといって、今生の別れを簡単に受け入れる事など出来る物ではない。
今はただ、黙って抱き合い涙を流すしか出来ないのである。






祝賀会場の一角に、不思議な空間が出来上がっている…
その空間の中心には、精霊神ルビスがアップルジュースを片手にポツンと椅子に座って呆けている。
会場にいる皆が、リュカが巻き起こす騒動(コンサート)にノリノリになりながらも、ルビスの近くにくると、恭しく頭を垂れて崇拝して行く。

「明らかに『早く帰りたい』ってお顔ですね(笑)」
オレンジジュースを片手に持ったハツキが、愛らしい笑顔でルビスの横に座り会話を持ちかけてきた。
「そうですね…私にはこう言う騒がしいのは向かないのかもしれません…リュカ達と共にゾーマの城へ乗り込んだのは、とても良い経験になりましたが、人々の行う宴にはちょっと………」

「うふふ…だったらムリせず、一旦帰れば良かったんじゃないですか?」
「そう言う訳にもまいりません…私は彼等を呼び寄せた責任があります。彼等をちゃんと元の世界へ帰さねば、神としての示しがつきませんから!……それに、あの(リュカ)が一旦帰る事を了承するとは思えませんしね…」
少し笑いながらリュカという人物を語るルビス。

「確かに…リュカさんならそう言う事を言いそうですね(笑)」
ハツキも笑いながら元愛人について語り出した。
「ふふふ…ホント、厄介な男ですよ彼は!」
共に顔を見合わせ笑い出し、同じ会場のステージで気持ちよさそうに歌うリュカを見つめるルビスとハツキ。

「ハツキさん…貴女はリュカと一緒に、彼方の世界へ行くのですか?アリアハンに帰れない以上、アレフガルドに残る理由は見あたらないですが…?」
「う〜ん………正直一緒に行く気はありません。リュカさんと別れるのは寂しいですけど、一緒にいると頼っちゃって、自身の修業の妨げになると思うんですよね。…
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