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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第25話-1 『冷め切ったまくら。雪姫との初めてのデート。「計佑くんの手……私の大好きな、計佑くんの手だ……!」』
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…は?」
予想外の答えに、ポカンとしてしまった。
「綺麗で優しい恋人に、素直に甘えてくれる妹もできちゃって。 ……生意気なばっかりの妹なんてもういらないでしょ?」
「……なっ……なんだよ、それ……」
まくらが言っている事が、僅かな間は理解出来なかった。
けれど、合宿二日目での、
あの時には全くわからなかったまくらの言動──髪をかきまわしてみせろと言い出した──を思い出して。
漸く、理解できた。
あの時のまくらが『妹として』アリスに嫉妬していたのだと。
──そ……そういうコトだったのか……
ずっと、まくらに対してしかやってこなかった "ワシャワシャ"。
それをアリスにやってみせているところを、見つけてしまって。
そして最近では、まくらに対しては全くやっていなかった行為だから、
自分たちの間に、距離が出来てしまったと考えたのだろう──そう気付いた。
「なんでっ……いや! あの時言いたかったのはそういう事じゃないんだよ。
別に、お前と距離をとろうとか考えてたワケじゃなくて!
偉そうな兄貴ヅラはやめて、もっとこう、対等にっていうか、オレが望んだのはそういう新しい関係みたいな──」
「──私は、そんなもの望んでなかった」
まくらに、途中で遮られて。
「……え……」
もう、二の句が告げられなかった。
「どうせ、私が望んだ関係なんて無理だったんだから。
……それならせめて、兄と妹って関係だけでも続けて欲しかったのに……計佑はそれも拒んだ」
冷たい目で見つめられて、もう何も言えなくなった。それでも、ここで黙りこむ訳にはいかなかった。
「ちっ……違う! 別に、拒んだつもりなんてない!!
あの時は、お前がそんなコト考えてたなんて分からなかっただけだ。ちゃんと、そう話してくれれば──」
「──それに、雪姫先輩だっているしね」
またもまくらに割り込まれてしまって。
──……え? せ、先輩? 先輩が、なんで今の話に……?
また、言葉の意味がわからなくて黙りこんでしまう。
「……見たよ。あの日の晩……計佑、先輩にしがみついて、ワンワン泣いてた」
「あっ……な!?」
雪姫にすがりついて、みっともなく泣きわめいていた姿を、妹分に見られていた──
その気恥ずかしさに、顔が熱くなった。
「いっ……いや! 違うんだよ、あれは、オレにもよくわかんないんだよ!!
気がついたらグラウンドにいて、なんか訳もなくすげー泣けてきちゃって。
そこにたまたま先輩が来てくれただけの話で!!」
必死に弁解したが、まくらの表情に変化は起きなかった。
「雪姫先輩には、少しでもいいトコを見せよう──計佑の立場なら、普通はそう思
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