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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第25話-1 『冷め切ったまくら。雪姫との初めてのデート。「計佑くんの手……私の大好きな、計佑くんの手だ……!」』
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当に慕っているまくらは完全にキレてしまって、
話は終わりになってしまう。
大きく溜息をついて。深呼吸をして、どうにか気持ちを落ちつけた。
「……いつ引っ越すんだよ」
「29日」
その答えに愕然とした。
──もう数日しかないじゃないか……!!
「なっ……なんでそんな急な……!?」
そう口にしていて、思い出した。今朝の食卓での母とまくらの会話──
引越しの話自体は、もうずっと前に出ていた事なのではないかと気付いて。
「……いつ、引越しなんて話が決まったんだよ」
「合宿から帰ってきた日の晩」
相変わらずそっけないまくらの答え。
けれどそれに、ついに心が沸騰してしまった。
「……10日以上前じゃないかよ! 何でこんな長い間黙ってやがったんだよ!!」
──もっと早く話してくれていれば。
──引き止める事だって出来たんじゃないか。
──もうあと数日もないなんて、それじゃあもう手続きも何もかも終わっていて、完全に手遅れじゃないのか──
そんな憤りを抱いて、思わずまくらに詰め寄ったが、まくらの表情は変わらず落ち着いたままだった。
「だって計佑、ずっとバイトで疲れきっていて、話をする余裕なんてなかったじゃない」
「そっ……それは……! ……でも!!」
確かに、帰宅すればすぐにベッドに倒れこんで、泥のように眠る日々だった。
それでも、全く口を開けなかった訳ではない。
こんな大事な話なら、どんなに疲れていたって、無理をしてでも絶対に聞いておきたかった……!!
うつむいて、悔しさに唇を噛み締めていると、
「……ちょっと意外。まさか、そんなに動揺するとは思わなかったよ」
久々に、まくらの声に感情がこもっていた。バッと顔を跳ね上げる。
「ふざけんなよ……! しないワケないだろ!!
何で、もっと早く言ってくれなかったんだよ……そしたら、引き止めるコトだってなんだって……!!」
そんな風に訴えたが、一度は浮かんでいたまくらの感情が、また顔から消えた。
「引き止めるって何? ……さっきも言ったけど、合宿から帰った日には、もう決まっていた話なんだよ。
仮に、もっと早く話していたとして、それで計佑が引き止めようとしてきていたとしても。
結果は変わらなかったんだよ」
「……っ……!」
取り付く島もないまくらの言動に、歯を噛み締めた。拳を握りしめて俯いていると、
「……ねえ、なんでそんなに悔しそうなの? 私が引越すからって、別にもう計佑にはどうだっていいコトじゃない」
「はあっ!? 妹みたいだったお前がいなくなるんだぞ……どこがどうでもいいコトなんだよ!!」
「だって。妹なら、もうアリスちゃんとかいるじゃない」
「…
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