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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第24話-2 『美月芳夏』
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うかと、そんな風にも思ったんだが……」
ホタルが苦笑して。
「だがまあ、転生がある事だけは、はっきりしている訳だからな。
素直に次を信じて、危険な橋は渡らず実直に逝く事にしたよ」
そして、晴れやかに笑うホタルの姿に、どうやら殺されずには済むらしい……
くらいは辛うじて理解できた少年も、色んな意味での複雑な笑みを浮かべた。
「そ、そうか……なんかよくわかんないけど、まあお前がきちんと納得出来てるんなら、良かったよ」
「なんだ、その顔は。命拾いしたんだぞ、もっと満面の笑みをみせてくれよ」
またホタルが膨れてみせて。
そんな風に、先程から時折見せる、ホタルの以前とは違う振る舞いに再び困惑する。
「そ、そうは言ってもだな……そりゃあ、めでたい事なのは確かなんだろうけど。
でもお前、成仏しちゃうってコトなんだろう?
……やっぱり複雑で、100パーの笑顔で見送れったって、ムリだよ……」
いよいよホタルとの永遠の別れが来た事を感じ取ってしまえば、
複雑な想いに囚われ、ニコニコと脳天気に笑うなんて不可能に決まっていた。
「ふむ……まあ若いお前では、割り切るのが難しいのは当たり前か。とは言っても、こちらもちょっと引き下がれん」
言うや否や、ホタルの右手が閃いて計佑の胸をトン、と突いてきた。
「は……? な、なんだ?」
一瞬の早業に、全く反応出来なかった。
別に痛みはなかったが、何をされたのかと突かれた場所をまさぐっていると──
「……は? うふっ!? はっ、ははは! なっなんだこれ!? くっくすぐった──!」
あっという間に、体中がくすぐったくなってきた。
「ははははは!! ぜっ、全身くすぐった……!? ホ、ホタルっ、何したんだよっ」
中腰になって悶えながらも、元凶であろう存在を見やると、
「うーん……笑顔は笑顔だが、これは何か違うな……」
腕組みをして首を傾げるイタズラ幽霊が、不満そうに見下ろしてきていた。
「はふふっ、ふざけんな! はっ早く止め──」
立っているのも難しくなってきて、いよいよへたり込みそうになった瞬間、ポンと頭に手が置かれる感触がして。
むず痒さはすぐに消えていった。
「はっ……はあ……はあ……い、いい加減もう勘弁してくれよな……」
さっきから、一体何度、息を荒くする事態に陥れられているのか。
流石に苛つきを覚えて、ジロリと睨みつけると、
「う……す、すまん。いや、しかしだな?
やはりその、最後に見る顔には、どうしても妥協はしたくなくてだな……」
珍しくしどろもどろになりながら、パタパタと手まで動かしながら言い訳をする姿は、
やはり以前とは違っていて──なんだか可
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