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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第24話-2 『美月芳夏』
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外なものだった。
「うん……一言で言うと、お別れの挨拶だな」
「え!? な、なんで!? だってお前……」
2日前の朝、『元の姿に戻っても、まだここにいたい』と望んでいたのに。
まあ、幼女の時と今では、心は別物と言ってもいいくらい変化してるのだろうから、
考えが変わっても何らおかしくはないのだけれど、いきなり切り出された別れには動揺を抑えきれなかった。
「あっ、榮治さんってヒトをまた探しに行くって事か? でっでも、時々は帰ってくるんだろ?」
「いいや、帰らない。今この時をもって、お前とは完全にお別れだ」
優しげな微笑を浮かべてこそいるが、その言葉は計佑をきっぱりと拒絶すらしているようなもので。
それに、絶句してしまう。
「……ふふ。そんな顔をするな。別にお前に腹を立てて去る……とかいう話ではないよ。
実は、呪いが解ける算段がついたんだよ。
……やっと。本当に、やっとだよ……ようやく、開放される時が来たんだ……」
計佑から目をそらしてどこか遠くを見つめるホタル。
勿論喜ぶべき話だったのだけれど、万感の想いを込めたようなホタルの呟きに、
気安い言葉をかける事は躊躇われて。
無言で見つめていると、やがてホタルがまた計佑に視線を戻してきた。
「そういう訳でだな。まくらには、お前から宜しく言っておいておくれ」
「えっ? いや、呪いが完全に解けるんだろ? だったら、ちゃんとまくらにもお前から話を……」
そんな目出度い話があるのに、それはちょっと薄情じゃないかと思ったのだが、
「……いや。今の私は、まくらと相対してちゃんとお礼を言える自信がない。
まくらにどれだけ助けられたかを思えば、失礼すぎる話なのだけれど、な……」
そう答えたホタルは、俯いて、どこか苦しそうで。
「……なんだ? まくらと何かあったのか……?」
雪姫への悪戯メールの件でちょっと揉めた事はあったけれど、結局はすぐに仲直りしていた筈なのに。
その後、自分が知らない間にまた何かあったのだろうか?
しかし、ホタルから返ってきた答えは、
「まくらと何かあった訳じゃない。強いて言えば、お前の存在のせいだよ、計佑」
じとりと睨まれてしまった。
「え? は? な、なんでオレの……?」
──な、なんだか最近、ワケのわかんない非難が随分と続いてないか……?
合宿中の、雪姫や硝子からのあれこれを思い出して頬をひくつかせる計佑に、ホタルが軽くため息をついた。
「大恩人であるまくらに対して、確かに酷すぎる話だとは重々承知しているさ。
……それでも、私よりずっとお前の心を占めている女だと思うと、どうしてもだな……」
「は? え? そ、それどういう意味だ?」
─
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