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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第24話-2 『美月芳夏』
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む。戻れたのは一応よかった事の筈なんだが……前みたいに触れさせてもらえんのはつまらんな。
……操って触れさせるというのでは、色々と台無しだしな」
首をひねりながら物騒な事を呟いてくる姿に、冷や汗が出る気がした。
「あ、あのなぁ……本当、勘弁してくれよ。お前100歳ぐらいなんだろ、もうそんなからかいするような──」
「──歳の話はするな」
突然吹き付けてきた冷気に、完全に凍りついた。ホタルの目が一瞬で、圧倒的までに据わっていた。
「貴様、でりかしーがないなんてもんじゃないぞ……良くもまあ、女性相手に婆ぁ呼ばわりなどと出来たものだな」
ババアなんて口にしていない、過ごしたであろう年月を指摘して、窘めただけのつもり──
などという言い訳すら出来ずに金縛りにあっていると、ホタルが右手を持ち上げて。
人差し指で計佑の喉をつついてきた。
「……なあ計佑、覚えているか? 初めて添い寝した夜の事だ。
幼い私は、元の姿に戻った私が何をするか──予言しておいたよな?」
言われて、すぐに思い出した。あの恐ろしすぎる予言──『黙って、取り殺そうとするだけだ』。
「……ま、まさか……話って……!?」
どうにか口が動かせた。それにホタルがニタリとしてみせる。
「あの時の言葉は、本当に冗談のつもりだったんだがな……
婆呼ばわりまで上乗せされては、 流石に笑って許すわけにはいかないな」
喉から指が離れて。さらに持ち上がったホタルの指が、今度は額へと伸びてくる。
「せめてもの情けだ。痛みは軽くにしておいてやる」
「待っ──!!」
言い終わる前に、軽く額を弾かれた──蹌踉めいて、立っていられずにストンと尻餅をついて。
……そして、それ以上は何も起こらなかった。
「……え……へ……?」
「ふん。今回だけは、でこぴんとやらで勘弁しておいてやる。二度と歳の事は口にするなよ」
半眼で見下されて、ようやく命拾いした事に気づいた少年は、
「は、ははは……き、肝に命じておきます……」
そのまま後ろに倒れこむと、大の字に寝転んで誓いを立てた。
「……まったく。正直迷っているのだから、こちらの自制心を無くすような言動は謹んでくれ……」
……そんな物騒なゴーストの呟きは、幸か不幸か、計佑には届かなかった。
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やがて、落ち着いた計佑が身体を起こすと、ホタルも隣に腰を下ろしてきた。
「……えっと。それじゃあ、本当は話って何なんだ?」
先の呟きが聞こえなかった少年は、"取り殺しにきた"
というのは完全に冗談だと捉えてそんな質問をしたが、返ってきたホタルの答えは意
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