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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第23話-1 『合宿初日・ソフトボール観戦「……目覚くんは、絶対後悔するから……!」』
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……まくらが、今日の試合の事どれだけ楽しみにしてたか……わかってるの?」
「それは……一応わかってるけど」
硝子の言葉に、相変わらず戸惑った顔のまま計佑が答えた。
「最後にまくらが振り返ってきた時。目覚くんはまくらを完全に無視したでしょう」
「別に、無視したワケじゃ……」
「……まくらは、今日は特に絶好調だったと思う。でもそれは、目覚くんが観に来てくれていたから。
……何年かぶりに応援に来たんでしょう!? それであんなに頑張って!!
なのに、褒めてくれると思っていた相手にあんな風にそっぽを向かれて、傷つかない訳がないでしょう!!?」
「……あっ……!!」
計佑が、ハッとした表情を浮かべて、
「……ごめんっ……須々野さん、オレ……!!」
俯きながらも、謝罪の言葉を口にした。
「私に謝っても仕方ないじゃない!! 」
硝子が両手の拳を握りこみながら叫ぶ。
「上から目線がどうのなんて!! あんなに頑張ったまくらに、
変なプライド気にして無視で答えるなんていうほうが、よっぽどカッコ悪いことじゃあないのっ!!??」
「…………」
喚く硝子に、計佑が完全に項垂れてしまった。
「何黙りこんでるのよ!!
自分が正しいって思うんなら、さっきみたいにキレてみせて、何か言い訳してみなさいよっ!!!」
けれど、硝子の怒りはまるで治まらないようだった。
そして、雪姫も、もう黙っていられなかった。硝子の怒気に圧倒されていたけれど、
もう打ちのめされている計佑が、更にいたぶられるのを見過ごすなんて、雪姫には出来る筈もなくて。
「し、硝子ちゃんっ、ちょっと落ち着いて。計佑くんも、もうわかってるみたいだし──」
慌てて、硝子を追い抜いて二人の間に割って入ったのだけれど、
「──っ!! ……貴女が!!! まくらの話に入って来ないでッッ!!!!」
それまでより更に高い、金切り声で跳ね除けられて。
涙を零しながらも、つり上がった目で睨みつけてくる硝子の姿に、雪姫は身も心も完全に凍りつくのだった。
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計佑が、初めて硝子にキレてしまう程に抱いた怒り。
それは嘲笑された事ではなく、自分とまくらの関係まで否定してきた事に対してだった。
自分の単純な思考は読めるかもしれないし、バカにされたって事実だからまだ仕方ない。
けれど、自分とまくらが十年以上かけて築いてきた関係まで否定してきた時には、もう許せなかった。
自分達の距離の近さは、昔から散々からかわれてきた。
あまりにもうんざりして、学校では距離をとるようにしていた時期もあった。
そんな風に色々あって、笑っていなせ
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