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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第23話-1 『合宿初日・ソフトボール観戦「……目覚くんは、絶対後悔するから……!」』
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県大会も夢じゃないなんて噂になったのも納得です!!」
雪姫や硝子がはしゃいだ声を上げる。
……けれど、それを他所に少年だけが、もうまくらの勇姿を真っ直ぐ見ていられなかった。
何故なら、
──まくらのヤツ、こんなスゴかったのかよ……!
オレなんかが、偉そうに上から目線出来るレベルじゃ全然ねーじゃねーかよ……!!
今までの自分の振る舞いを省みて、自己嫌悪で一杯になっていたからだった。
恋愛方面で完全に遅れている事を思い知らされて、一度は微妙な気分にさせられた。
けれど、最近のまた子供っぽいはしゃぎように安心していたところに──この晴れ姿だ。
──多少子供っぽいトコがあっても……まくらのが、オレなんかより全然人間的に上なんじゃん……
自分なんて、多少小器用なだけで特に取り柄もない人間なのに。
こんなにあった差にも気づかずに、ずっと上から目線で兄貴面していた自分が、とにかく恥ずかしかった。
──……カッコ悪……オレ、ホントはもうずっと……まくらには、内心笑われてたんじゃねーかな……
そんな風に、完全に打ちのめされて。いじけた事まで考えながら、ベンチに深く腰掛けたままでいた。
「……目覚くん? どうしたの。もう、完全試合が決まろうってとこなのに……」
それに、隣で立ち上がって応援していた硝子が気付いて。そんな風に声をかけてきた。
「……あ……う、うん……」
重たそうに、ゆっくりと立ち上がる。
そんな計佑を、怪訝そうな顔で硝子が見下ろしていたが、
また上がった歓声に、いよいよ試合が決まりそうだと察して、慌てて顔を試合へと戻した。
計佑も、のろのろと顔をあげる。
久しぶりに、まともにまくらを視界に入れた瞬間、まくらの手から弾丸のように球が放たれて。
一瞬でミットに収まり──最後のバッターも三振に仕留めて、まくらが本当にパーフェクトを達成してみせた。
ワァッと歓声が上がって、
そしてまくらが、ガッツポーズで真っ先に計佑たちを──いや、はっきりと計佑だけを。振り返ってきた。
勘違いでも、うぬぼれでも、被害妄想でもない。
完全に合った目が、間違いなく今、まくらが自分だけを見つめてきている事を少年に理解させた。
そして、その弾けるような笑顔に、計佑は──そんな事はないとわかっている筈なのに──
まるで、今までの自分をあざ笑われているような気がしてしまって……はっきりと、顔を背けてしまった。
……だから、喜び溢れていた筈のまくらの顔が、その瞬間どんな表情に変わったかなど、気付ける訳もなく。
すぐにチームメイトに囲まれてしまって、
計佑達からはあっという間に見えなくなってしまったまくらだったから、
硝子と手を繋いで飛び跳ねていた雪姫も、また気づか
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