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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第23話-1 『合宿初日・ソフトボール観戦「……目覚くんは、絶対後悔するから……!」』
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た。

「──チカラが、半分くらいまではもどってきてる……」

──ええええぇええ!!!?? ホッホタルって、こんなとんでもない力まで持ってたのかよ!!?

 掌を向けるだけで、触れもせずに分厚い漫画雑誌の束を紙吹雪にしてしまうなんて、
まるでかめ○め波とかの類ではないか。しかもこれで半分程度……!?

 恐れ慄く少年が、おそるおそるホタルを振り返ると……幼女は、いつも通りの笑顔を浮かべていた。

「おはよーケイスケ!! なんか心配かけちゃったみたいだね、ようやく目がさめたよー!!」
「そ、そうか……よかったな……」

 ぎこちなく答えた少年に、ホタルが抱きついてくる。
正直、今のトンデモ大砲のせいでちょっと……いやかなり恐ろしくて、ビクリと震えてしまう。
それでもホタルは全く気にせず、ニコニコと話しかけてきた。

「うん、この感覚なら多分今日か、遅くても明日のウチには、元の姿に戻れるんじゃないかなー?」
「えっ、そうなのか!? そうかっ、よかったなホタル!!」

 そのホタルの言葉に、恐れも吹き飛んだ。
ホタルの脇を抱きかかえて立ち上がると、くるくると回ってみせる。
ホタルもキャイキャイと喜んでみせたが、やがて回るのをやめた計佑にベッドに下ろされると、

「……でも、元に戻ったら、もうここを出ていかなきゃダメなんだよね……」

 寂しそうに呟いてきた。

「えっ、なんでだ?  いつまででもいていいんだぞ? ……まあ、流石に戻ったら添い寝はダメだけどな」

 最初はキョトンとして、けれど最後には苦笑しながら答える計佑。
それにホタルが、「ホントっっ!?」と寂しそうな顔から一転、
パァっと明るい顔になり、そして最後には頬を膨らませた。

「……でもなんでー? 寝るのも今まで通りでもいいでしょ〜?」
「いや、なんでも何も……戻ったら、お前のほうから絶対拒否すると思うんだけど」

 ポン、とホタルの頭に手を置きながら答える計佑に、

「……そっかなー……なんか案外、前よりしたくなる気がする……」
「あはははっ、ないない!!」

 ホタルが呟き、鈍感少年が笑って。

「……でも、ホントに悪い事とかじゃなくてよかったよ。これで安心して合宿行けるな」

 計佑が立ち上がる。

「……といっても、これから2日は帰って来ない予定んだよな。
……やっぱりたまには帰ってきたほうがいいかな?」

 ホタルの寂しさを心配した言葉だったが、

「んー、ヘイキだと思う。たえられなかったら、むしろこっちから飛んでくしー。
それに、これからはどーせ寝てばっかになると思うからー」

 そう答えたそばから、こてんと倒れこむホタル。

「なんだ、やっぱり何かキツイのかっ?
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