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仮面ライダー真・智代アフター外伝
二話「記憶」
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らもう一人の被害者が発見された。それも同じ時間帯でターゲットが殺されているのだ。一人を殺してから隣町まで行くのにはさすがに一時間以上はかかる。それを殺してすぐ隣町まで行ってもう一人殺害するのはさすがに不可能だ。これは、犯人が複数存在するということになる。
もちろん、俺もそのうちの一人かもしれない。だが、もう一人の犯人がいるとしたら、そいつの行動が気にかかる。
「智代……!」
俺は、部屋を飛び出し、急いで智代を探した。あの姿になって以来、なぜか自分と同じ気配が近くに感じる。それが、本当だとするなら急がないと!
                       *
一方、智代は河南子を自宅へ送り届けた後、一人暗い夜道を歩いていた。シンに襲われそうになったのも、確かこんな不気味な夜道だった。
「寒いな……早く帰らないと、シンが心配しているかもしれない」
今度はおとなしく留守番してくれるよう思いながら彼女は歩き続ける。
だが、そんな彼女の耳元にある不気味なうめき声が聞こえてきた。
「……!?」
立ち止まり、辺りを見渡す。しかし、人影は見当たらず声だけが聞こえてくる。
「……!」
恐怖に見舞われ、智代は小走りから駆け足に代わってうめき声から逃げるようになった。
だが、その彼女の目の前にある人影が現れた。
「し、シン……いや、違う!」
シンのようなバッタを象った姿ではない。髑髏のような白いロボットの頭部に不気味な金属製の体を持つ人の姿をした化け物であった。化け物は、右腕を刃物へと変形させ、それを智代へ向けて襲い掛かる。
「……!」
振り下ろされる三比腕の刃を彼女はかわしながら、背を向けて逃げ出す。そんな彼女を化け物もつかさず追いかける。
智代は、シンの時のように反撃をすることはしなかった。見た目からしてあのような漫画やアニメに出てくるような異形の存在を相手にするにはディスクが高すぎる。
しかし、一瞬の出来事だった。
「なに!?」
逃げる智代を、化け物があっけなく追い越し、彼女の前で立ち止まった。どれほど逃げたとしても見つかった以上助かる見込みはないのだ。
「どうすれば……」
徐々に近づく化け物に対し、智代は必至で考える。しかし、そんな有余もなく化け物の刃物が彼女に振り下ろされようとしていた。
「……!」
智代は目をつむった。だが、彼女に振り下ろされるはずの刃物は、ある別の叫び声によってフッと止まった。
「ガアァ!」
バッタの姿を象ったもう一人の化け物が横から飛び出し、もう一人の化け物へ殴りかかった。その姿は紛れもなく、異形の姿へ変わったシンであった。
「し、シン……!?」
「……!」
シンは、まるで智代を守るかのように背を向けて、目の前の化け物と対峙している。
「……」
化け物は、白い金属の顔から赤い眼光を光ら
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